■「今秋終了は不可能」な大人の事情

 個人視聴率、コア視聴率は同時間帯のTBS日曜劇場にも負けていなかった『行列』だが、日テレは番組終了を決断。後番組として、若い世代に人気で伸びしろもあるSixTONESによる冠バラエティ番組『Golden SixTONES』を今年4月からスタートさせた。

「マンネリ化とされる『しゃべくり』にはレギュラー陣の高齢化も言われていますよね。チュートリアルの徳井義実さん(50)と福田充徳さん(49)が最年少ポジションで、彼ら以外の5人は55歳前後ですからね。

 もちろん、くりぃむしちゅーもネプチューンもエネルギッシュで雰囲気も若々しいですが、年齢も芸歴もベテランの域に達しているし、若い世代から見て“おじさん”であることは事実。彼らが今後も、若い視聴者層に刺さり続けるかと聞かれると、そこは難しいわけで……。そうしたことを考えると、常に新陳代謝を考えている日テレが、『行列』のように『しゃべくり』の終了を検討するのは、あり得ない話ではないでしょうね」(前出の制作会社関係者)

 そうした見方がある一方で、構成作家は「状況的に、少なくとも今秋での終了はないでしょう」と言い、こう続ける。

「出演者、そして彼らが所属する事務所との今後の関係もありますから、局は番組終了が公になる前に、しっかりと段取りをする必要があります。今回で言えば、番組終了の話を、くりぃむしちゅー、ネプチューン、チュートリアルの事務所、そして本人たちに伝え、納得してもらう必要があります」

 ところが、10月の番組改編期が近くなった時期に出るならともかく、今回は、この段階で外部に情報が漏れてしまったと考えられる。

「直撃取材を受けた上田さんは“僕は聞いてないですね”と答えており、何も伝えられていなかったのは明白。番組の中心の上田さんが知らないのですから、他の出演者、そして各事務所も知らないでしょう。

 出演者や事務所サイドが何も聞かされていない時期にこういった話が漏れると、出演者や事務所も頑なになり、態度を硬化させがちです。そんな状況で日テレが強引に番組を終わらせたら、事務所とのトラブルに発展する可能性が高く、今後のキャスティングに大きな影響が出てしまうでしょうね」(前同)

 特に上田の場合、8月30日・31日放送の『24時間テレビ48 愛は地球を救う』の総合司会を務めることがすでに発表されている。

「このタイミングで揉めて、万が一、上田さんが“『24時間テレビ』から降りる”なんて言い出したら、大事ですよね。ですので、このタイミングで“今秋打ち切り説”が報じられてしまった以上、逆に日テレは『しゃべくり』を、少なくとも今秋では終わらせることが不可能になったと考えられます」(同)

 不穏な空気が流れる『しゃべくり007』は、あと2年で放送20周年に突入するが……。