■「妻夫木聡さんが凄まじいお芝居をしてくださって…」

 そんな妻夫木の出演を熱望し、実現させた倉崎チーフプロデューサーは、5月20日配信の『ダイヤモンドオンライン』のインタビューで、妻夫木が『あんぱん』の戦争パートで見せた芝居を《凄まじいお芝居をしてくださっていて、これは朝ドラでも『あんぱん』でもない、映画じゃないかというくらいすごいことになっています》と、大絶賛している。

「妻夫木さんへの思い入れもそうですが、倉崎氏はかなり強い情熱を抱いて『あんぱん』の制作に臨んでいますよね。これまでの出演者に対しても、過去に共演したり、オーディションで強い感銘を受けた俳優に対するリスペクトのコメントが目立ちます」(前出の女性誌編集者)

『あんぱん』の出演者では、阿部サダヲ(55)と中島歩(36)の2人が、過去に倉崎チーフプロデューサーの作品に出演した縁で起用されたことが明らかとなっている。阿部は浅田家にパン作りを教えてきた職人・屋村草吉として序盤から出演。中島はのぶ(今田)の結婚相手で船の一等機関士の若松次郎として、第8週(5月19日~30日)から出演している。

 阿部の起用の経緯は、5月21日配信の『スポニチアネックス』のインタビューで明らかとなっている。倉崎チーフプロデューサーは、自身が担当し、阿部が出演した大河ドラマ平清盛』(2011年)を経て《いつか自分が朝ドラの企画が出来るのであれば、阿部さんに出ていただきたい》と感じていたとコメント。阿部主演の大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(2019年)で再会したことで思いは強まり、『あんぱん』への出演を“ラブコール”をしたということだ。

 そして、中島へオファーした理由も5月2日の出演解禁時に、《右も左も分からない僕(倉崎氏)の監督デビュー作(※『私の青おに』/15年11月)に力を貸してくださった感謝もありましたし、『花子とアン』(14年度前期)で中園さん(脚本家の中園ミホ氏)やチーフ演出の柳川監督(柳川強氏)たちとのご縁もあってオファーしました》と、やはり過去に仕事をした縁だとコメントしている。