旧ジャニーズ事務所の所属タレント、社員の受け皿として設立されたSTARTO ENTERTAINMENT福田淳代表取締役CEO(59)が、6月末の任期満了をもって退任する方向で最終調整していることが6月13日、複数のメディアで報じられた。

 報道を受けて、STARTO社は公式サイトで声明を発表。《現在、その方向で最終調整しておりますが、なんら機関決定したものではございません。公表すべき事項が発生した場合は速やかにお知らせ致します》と、ほぼ退任を認めるようなコメントを発表している。

「福田氏は2023年12月にSTARTO社の代表に就任。同社は24年4月から全面稼働を開始しましたが、就任から1年半ほどで退任となりそうですね。

 福田氏の後任には、元フジテレビ専務で元テレビ西日本社長の鈴木克明氏(66)が浮上していると報じられているほか、福田氏の今後にも注目が集まっていますね」(ワイドショー関係者)

 福田氏は、フジテレビの親会社「フジ・メディア・ホールディングス(FMH)」の社外取締役候補者の1人になる可能性も言われている。

 現在フジテレビは、中居正広氏(52)の女性トラブルが端緒になった“フジテレビ問題”で大揺れとなってるが、大株主で米投資ファンドの「ダルトン・インベストメンツ」が4月、FMHに送付した株主提案での社外取締役候補者12人のリストに、福田社長の名前も含まれていたのだ。

「福田氏がこのタイミングで退任することは既定路線だったようですね。旧ジャニーズとSTARTO社は関係のない別会社ではありますが、同社が多くのタレントやスタッフの受け皿になったのは事実で、福田氏は当初から急場をしのぐ“リリーフ”として、ジャニー喜多川氏の加害問題で失なわれたスポンサーへの信頼回復や、起業時の会社を軌道に乗せる役割を担ったと言われていますね。

 そして現在、ジャニー氏問題発生後と比べるとタレントたちの仕事は戻ってきているし、旧ジャニーズの創業家が退場したことで“忖度”なども消滅し、以前よりもタレントたちがのびのびと活動できている印象もあります。

 ただ、福田氏は“改革者”として知られた人物で、かつてとやり方を大きく変えただけに、ファンの間では“功”とともに“罪”も多く言われています。特に、“ジュニア再編”はいまだに荒れている話題ですね」(前同)

 今年2月16日、長らく活動してきたジュニア内ユニットHiHiJets美 少年7MEN侍少年忍者のメンバーが、ACEes、KET TO LIT、B&ZAIなどに再編成された。少年忍者は17人体制で活動継続となったが、残る3グループは自然消滅となり、美 少年の藤井直樹(24)はソロタレントとなった。彼らが今後デビューするとしても、これまで応援してきた元グループとしてではないということから、多くのファンがショックを隠せないでいる。

 また、ジュニアの育成方針も大きく変わった。かつて、ジュニアのグループ所属やデビューの基準は明文化されておらず、多くはジャニー氏のフィーリングによるものとされた。ジャニー氏の所業は許されざることだが彼の審美眼が鋭かったのも事実で、結果的に唯一無二の魅力を持つ人気タレントが多く輩出されていた。

 しかし、福田氏は1月22日配信の『リクルートワークス研究所』のインタビュー記事で、ジュニアの育成や新規加入の審査を聞かれた際に《選考・評価のプロセスを透明化することが重要だと考えています》とコメント。今後はダンスや歌唱などの評価基準を明示するとした。これを受けて、これまでのような“数値化できない魅力”を持ったタレントが生まれなくなる、とする向きもある。