■ネトフリ世界進出に欠かせない俳優も起用

 松本にとって、日曜劇場は2018年1月期の『99.9刑事専門弁護士 SEASON2』以来約7年ぶりだが――芸能プロ関係者は言う。

「『19番目のカルテ』はNetflixでの世界配信も予定されているということですから、制作陣は同ドラマの成功に強い期待を抱いているのではないでしょうか」

 近年では、地上波放送後に最新話がNetflixで順次配信される作品が増えつつある。ここ1年間の日曜劇場では、長谷川博己(48)主演の『アンチヒーロー』(24年4月期)、嵐・二宮和也(41)主演の『ブラックペアン シーズン2』(同7月期)、そして6月15日に最終回を迎えた、阿部寛(60)主演の『キャスター』(25年4月期)の3作品が毎週配信されていた。

「『ブラックペアン』と『キャスター』では、人気韓国人俳優のキム・ムジュンさん(27)が起用されるなど、最近は海外受けを意識したキャスティングもありますよね。

 そして今回の場合、Netflixで海外の視聴者に『19番目のカルテ』を見てもらうにあたっては、新田真剣佑さん(28)の存在が重要だともっぱらですね」(前同)

 新田が演じるのは、松本演じる総合診療医・徳重晃が勤める魚虎総合病院の外科部長の息子で、外科医の東郷康二郎。東郷は徳重とは真逆の「物事を合理的に対処する性格」であることから、「父への葛藤、徳重との衝突、といった様々なことを乗り越え、東郷康二郎が医師として成長していく姿にご注目ください」と、新田はコメントを寄せている。

「主人公と考え方が対立しているキャラというのは、物語に置いて王道のポジションですよね。クレジットもヒロイン役の小芝風花さん(28)に次ぐ三番手ですから、いわゆる“もう一人の主人公”として見せ場も多いはず。

 そして、新田さんはすでに“Netflix俳優”として成功を収めていて、海外での知名度も高いですよね」(同)

 新田はNetflixシリーズ実写ドラマ版『ONE PIECE』(23年配信)、ハリウッド初の主演作となった映画『聖闘士星矢 The Beginning』(23年公開)と、主に日本漫画が原作の海外作品で活躍している。

 特に『ONE PIECE』で、人気キャラクター“ロロノア・ゾロ”を演じたことでその人気は爆増。同作の配信前、新田のインスタグラムのフォロワー数は320万ほどだったが、現在は551万超となっている。

「実写ドラマ版『ONE PIECE』は新田さんも続投する『シーズン2』が2026年に控えていて、関連した特別映像やイベントもあります。そんな彼が『19番目のカルテ』に出るとなれば、海外のNetflixユーザーも“ゾロ役の人が出てるなら、見てみよう”となりそうですよね」(同)