■弟・千尋との”2人きりの15分“や二宮演じる清の再登場など多数の神回が

 豪華キャストの活躍も手伝い、『あんぱん』の視聴率は“嵩編”に突入してから世帯視聴率が16%台の回が急増。特に第10週(6月2日~6日)では、6月4日が16.0%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)。5日、6日が16.2%。第11週(9日~13日)では、10日、11日が16.2%。12日が16.1%――1週(5回)の過半数が16%台の週が2週連続で続いた。

「6日放送回からは、妻夫木聡さん(44)演じる嵩(北村)の上官で理解者でもある上等兵・八木信之介が登場し、注目されました。妻夫木さんが出ることは多くのニュースになり、登場前から話題になっていましたね。

 そして12日放送回も、北村さんと、嵩の弟・千尋役の中沢元紀さん(25)による“異例の二人芝居”が大変に話題となりましたよね」(前出のテレビ誌編集者)

 12日放送回に登場したのは嵩と千尋の2人だけ。5日後には駆逐艦に乗らなければいけない海軍予備学生の千尋が、3年ぶりに再会した嵩と熱い“兄弟最後の会話”をする――という場面が15分たっぷり描かれたのだ。

 そして第12週では、中国・福建省を舞台に戦場の過酷な様子が描かれた。やはり嵩が主役として扱われており、幼馴染の死、極限の空腹で錯乱する戦友など、目を背けたくなるエピソードが多く展開された。

「第12週に関しては、とりわけ19日放送回が“神回”だとSNSが沸騰しました。妻夫木さんが戦争によって引き起こされたむなしい復讐劇にやり場のない怒りをぶつけるシーン。さらには、二宮和也さん(42)演じる嵩の父・清が満を持して登場したんですよね」(前同)

 清は本編開始前に病気で亡くなっており、これまでは20秒ほどの回想シーンでしか出番がなかった。