■“うぶキュン”ドラマでの演技が話題に
次に、フジテレビ木曜劇場『波うららかに、めおと日和』(夜10時~/6月26日終了)では、主演の芳根京子(28)が、お相手役の本田響矢(26)と繰り広げる“うぶキュン”シーンの数々が話題となった。
『波うららかに、めおと日和』は、講談社のマンガアプリ『コミックDAYS』で連載中の西香はち氏の同名マンガが原作。日中戦争が勃発する前年の昭和11年を舞台に、歯がゆくも愛らしい“新婚夫婦の甘酸っぱい時間”を丁寧に描くハートフル・昭和新婚ラブコメディー作品。TVerのお気に入り登録者数は春ドラマ2位の115万人。
同作では、芳根が男性経験ゼロの主人公・江端なつ美、本田がその夫で硬派な帝国軍人・瀧昌を演じる。毎週仲睦まじい新婚生活が描かれた一方、中盤に昭和12年を迎えたことから、“戦争が起きてしまうのか……”と、心配に思う視聴者の声もあった。
最終回直前の第9話(19日)では、暴風雨の影響で艦が揺れたはずみに瀧昌が重傷を負う――という重い展開も描かれたが、最終回で瀧昌は無事に帰還。ハッピーエンドではあるが、日中戦争が開戦する直前の時期で物語が終了したことで、
《この後の2人が戦争も乗り越えて日常の幸せを感じられていますように…》
《弁士さん(生瀬勝久/64)の言う通り、日本が戦争に向かって行ってしまう時代のお話。だからちょっと恐々観てたけど、毎週小さな幸せてんこ盛りで、キュンキュンでした》
《忍び寄る戦争の足音は必ずや二人に訪れるけれど、どうかどうか二人には幸せでいて欲しい。 本当に素敵なドラマでした》
《戦争の余波が完全に来る時代じゃない。これから、どうなるか分からない。2人がこの平穏な暮らしをずっとできるかの確証もない。どうか、身勝手に命を奪われることがありませんように。引き離されませんように。幸せな日々が続きますように》
と、その後の2人を案じ、あらためて平和を願う声が多く寄せられている。
「『めおと日和』ではなつ美と瀧昌による二人きりでの晩酌や、満月をバックにしたキス。さらに、初々しい初夜。多くの“うぶキュン”が繰り広げられました。
一方で、軍務で家を空けがちな瀧昌に対する不安、自分は妻として足手まといにならないかを悩むシーンなど、芳根さんのシリアスな演技も好評でしたよね」(前出のテレビ誌編集者)
芳根の演技には、
《芳根京子ちゃんの酔っ払いの演技本当に上手だなあ。あざとさもなくぶりっ子でもなくただただひたすらピュアで可愛い》
《芳根京子、健気ななつ美ちゃんと「私が」と意思の強いなつ美さんの同居が見事だ》
といった、芳根が見せた絶妙なバランス感覚を評価する声が多く寄せられている。
最後に、TBS火曜ドラマ『対岸の家事』(夜10時)で主演を務めた多部未華子(36)も、25年春ドラマの勝ち組女優に挙げられるだろう。
ドラマ『対岸の家事』は、朱野帰子氏による同名小説(講談社)が原作。多部演じる専業主婦・村上詩穂、江口のりこ(44)演じる仕事と育児を両立しながら働く長野礼子、ディーン・フジオカ(44)演じる育児休暇中のエリート官僚・中谷達也を中心に物語が展開される、“お仕事=家事”がテーマのお仕事ドラマ。
同作の最終回の放送は6月3日と早かったが、TVerでのお気に入り登録者は100万人。他の春ドラマが放送中でも3位の座を維持していた。
「多部さんは出演を引き受けたドラマに“ハズレ”がないことから、ドラマ業界では“勝利の女神”とさえ言われていますが、今回もそうでした。専業主婦、キャリアウーマン、シングル家庭……多くの形態の家庭での“家事”の大変さが描かれた今作は《共感しかない》《自分と重なる》など、共感できるドラマとして大人気でしたね」(前同)