■何が「10年」なのか――意外な回答

――以前のCMは、ファンなら“キャスティングで遊んでるな”と分かる程度でしたが、今回はより『仮面ライダーエグゼイド』を連想させる、振り切った内容となっていました。ここまで来たら東映との周年コラボに期待したいところですが、そうしたことはあるのでしょうか。ちなみに、CM内では伏せられていましたが「10年」というのは、やはり……?

「素晴らしい番組ですので、動画コンテンツを制作するにあたり、とにかくファンの皆さまにとって嬉しいものでなければならない、作品に絶対傷をつけてはならない、最高のオマージュとして成立させなければならない、という3点を大事にしようと誓いました。

 また、そのうえで、当社の保険商品の特長であり当社が提唱する生命保険の考え方において核となる”保険は10年単位で考えよう”という点をCMとして盛り込みたく、必然的に”10”という数字が最重要キーワードとして浮上しました。

 そういったこともあり、冒頭の”あれからもうすぐ10年だね”というセリフ、保険料の見積りをしながら当社の定期死亡保険と定期医療保険は保険期間が10年から選べる、というセリフなどを散りばめたということになります。

 SNSではまだ10周年にちょっと早いというお声をもいただいたのですが、10年目にあたる2026年のはじまりまで半年を切ったところでしたので、ややフライング気味に”10年”をお伝えさせていただきました。

 なお、新・岩永さんの保険料”961円(※クロト、と読める)”は、神がかっているのですが、実際に岩永さんの生年月日で、当社の定期死亡保険を保険金額500万円、保険期間10年という条件でお見積りいただきますと奇跡的に月額961円になります。保険料についてはまったくの偶然なので、岩永さんが何かを引き寄せてくださったんだと思っています……!」

――『エグゼイド』は老若男女、独身、既婚を問わず、ファンが多い作品です。彼らファンが、CM効果でライフネット生命に加入されたということもあるのでしょうか。

「CMの効果についてはご出演者皆さまのパワーによるところが大きいのはお客さまからのお声でも実感します。どのようなコメントもメッセージも嬉しく、ありがたく、言葉に表せないくらい胸がいっぱいになるのですが、ご契約者さまからいただく以下のようなコメントは、長く携わってきた自分としては、一層、万感胸に迫る思いです……」

「以下のようなコメント」というのは、Xでの下記の投稿。

《ライフネット生命のCMかと思ったらエグゼイドだった。何を言ってるか分からないが俺も何が起きてるか分からない。 博多華丸・大吉さん二人の時から好きだったけどもっと好きになりましたw ちなみにライフネット生命の保険だいぶ前からお世話になってます》

――このCMを提案している方は、会社でどのような役職に就かれているのでしょうか。また、どのような部署で企画が動いているのでしょうか。

「部門や役職は異なりますが、華大さんCMの時代の前からCMに携わってきた古いメンバー含めてCM制作を進めています。以前に、Xでエグゼイドライドウォッチ(※変身アイテム)をポストさせていただきましたが、こちらを大事に持っているのは企画を承認できる立場にある当社の役員の一人です。

※画像は『ライフネット生命』公式Xより

 とはいえ、役員のエゴで進めているわけではなく、企画の意図や目的が当社のKPIから外れている場合は進められません。基本的には、企画立案、CMのクリエイティブ制作ディレクション、XやYouTubeでのポスト投稿等々は、一気通貫で対応しておりますが、本当に多くのエグゼイド愛を持ったスタッフさんやメンバーが全力で関わってくださっていることが強みです。どうかよろしくお願いいたします」

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 ちなみに、『ライフネット生命』の公式Xには黎斗(岩永)と深い因縁がある”九条貴利矢/仮面ライダーレーザー”役の小野塚勇人(31)も、たびたびリアクションしており、今回の限定CMにも《神が変わったのは髪だけか》と、Xに投稿している。

 東映との関係については明言を避けつつも、熱烈な『エグゼイド』愛を感じさせる『ライフネット生命』。何とは言わないが、「10年」を迎える2026年にも期待したい。

特撮ライター・トシ 
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受ける。その後、歳を重ねても熱量は衰えず『クウガ』から始まる平成仮面ライダーシリーズと現在も歴史が続く令和ライダーはすべて履修し、『スーパー戦隊シリーズ』、平成以降の『ウルトラ』シリーズも制覇済み。『仮面ライダーゴースト』の主人公の決め台詞でもある「俺は俺を信じる!」を座右の銘に仕事に全力全開。