■なぜ西野が日本刀を持つと美しく見えるのか?
確かに、西野が『シン・仮面ライダー』で披露したアクションは、独特の演出も効いていて非常に見応えがあった。
何よりも、“日本刀で戦う和服美人”というのが大成功だった。西野は身長159cmと決して高身長ではないが、それがかえって日本刀の長さを際立たせ、見栄えが非常に良くなる。その結果が、観客が息を吞んだ奇跡的にハイクオリティな殺陣だ。
西野が2017年に、“運動音痴な主人公が高校の薙刀部に入り成長していく”という映画『あさひなぐ』に出演していたことも、動きにキレに影響を与え、庵野監督に気に入られる遠因になったのかもしれない。
これまで西野は、大々的なアクション映画などに出演する機会はなかったが、本作を機にオファーが殺到してもおかしくはないだろう。本人も「アクションをずっとやってみたかった」と、実に意欲的なのだから。
圧倒的な小顔であるためにプロポーションのバランスは完璧だし、“和服を着こなして日本刀で戦う女性”という役は、他の女優とイメージがバッティングすることも滅多にないから、ブルーオーシャンとも言えそうだ。
それこそ、日本でも大ヒットした『キル・ビル』のような和洋折衷な世界観のハリウッド映画などから声がかかることだってあるかもしれない。『シン・仮面ライダー』での活躍は“女優・西野七瀬”のイメージを大きく変えることになるだろう――。