■日本初の古代文明が海外に伝播した……!?
私が今、関心を寄せている“日ユ同祖論”では、紀元前、古代イスラエルのユダヤ人が日本へ渡ったという仮説があります。ひょっとすると、かつて、この日本と遠い異国の間に何かしらのつながりがあったのではないか——。そう思いを巡らせてしまいます。
ちなみに、三重県の伊勢神宮には、社殿の屋根など、さまざまな場所に菊花紋章が施されています。これは、内宮に皇室の祖先である天照大御神(あまてらすおおみかみ)がお祀りされていることに由来します。
また、興味深いのは、伊勢神宮の外宮から内宮入り口附近にズラリと並んでいた石灯籠(倒壊事故を受けて2018年に撤去)です。石屋根の上には十六菊花紋、下の台座石にはユダヤの象徴とされる「六芒星」が彫られていました。
日本の神話は奥が深いです。ここからは、私個人の見解ですが、「日本にも古代文明が存在した」という説があります。
もしかしたら、そうした文明の人々が日本から海外に飛び出して、各地を巡り、なんらかの形で再び、この日本に戻って来たのではないか——。そんなふうにも、考えてしまうんです。
貴乃花光司(たかのはな・こうじ)
1972年8月12日、東京都生まれ。88年、藤島部屋に入門。92年の初場所で、史上最年少の19歳5か月で幕内初優勝。兄・若乃花と「若貴フィーバー」を巻き起こす。94年11月に第65代横綱に昇進。幕内優勝22回。生涯戦歴は794勝で、「平成の大横綱」と呼ばれた。2018年に日本相撲協会を退職し、現在はテレビ、講演会等、幅広く活躍中。