■深田恭子が参戦でどうなるか

 なんとなく三角関係っぽくはなっているのだが、愛子(清原)と快(成田)が子どものころの初恋の相手だった以外、相手を好きになる理由がほとんど描かれていない。それなのに、ベタな恋愛ドラマには徹したいようで、転んだときに抱きとめられて、キュンとしてしまう描写はある。これは、ベタを通り越して乱暴すぎだろう。

 さらに、愛子と快がモジモジしているばかりだから、結果的にソハ(ナ・イヌ)とわんこの印象しか残らない。X上でも、《自分勝手なソハさん可愛い。そして、ナ・イヌさん初回より日本語滑らかになってきていてびっくり》《ワンちゃん達がみんな名演技すぎてスゴイ!》などと、ナ・イヌとわんこをホメる声が多いのは、ドラマとして成功しているとは言い難いだろう。

 次回予告で、優香(深田)が参戦して四角関係になることが匂わされているが、愛子と快とソハが三角関係未満で、もやもやした状態のままでは、恋模様の盛り上がりは期待できないだろう。

 一方、ソハの韓国の親族が動き出し、将軍と遺産をめぐる争いは大きく展開しそうだ。いっそのこと、将軍が大活躍する裁判劇にしたほうが、愛子の弁護士という設定が活きるし、なによりも、ナ・イヌとわんこのファンが喜んでくれるのではないだろうか。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。