■吉沢亮に「色っぽすぎて、やっばいな」と絶賛された俳優も
そんな三浦貴大が凄味を感じさせた一方で、主人公・喜久雄(吉沢)の少年時代を演じた黒川想矢(15)も、大きな存在感を発揮していたという。
「『国宝』は174分という長尺の映画。そのため、開始から30分弱ほどかけて、喜久雄の少年時代がじっくりと描かれるのですが、それを演じたのが、黒川さんなんです。顔がどアップで映るシーン、上半身裸のシーンも多いですが、とにかく色気が凄まじい。喜久雄は歌舞伎の“女形”ですが、演目も完璧でした」(前出の映画ライター)
黒川は2023年、是枝裕和監督(63)の映画『怪物』で主演デビューし、日本アカデミー賞ほか多くの映画コンクールで新人俳優賞を獲得。
今回の『国宝』以外にも、映画『【推しの子】』(2024年)では嵐・二宮和也(42)、『アフター・ザ・クエイク』(10月3日公開予定)では渡辺大知(34)と、名俳優の少年時代を演じることが多い。
6月6日に行なわれた『国宝』の初日舞台挨拶では、吉沢が黒川の芝居を絶賛。自らのクランクイン前、黒川が演目に挑むシーンを見学した際に「色っぽすぎて、やっばいなと。少年時代からそのレベルでやられてしまうと、“え、ここからのこれ(僕が演じる)ってことですよね”って。良い意味で刺激をもらいました」と、アツく語っていた。
鑑賞した人からも、
《子役も良かった。兎に角あの渡辺謙が薄味に感じるくらいだった》
《国宝みたけど、映画の世界観よりも、黒川想矢に圧倒されすぎて序盤の記憶しかない》
《黒川想矢さんの女形やばかった》
《吉沢亮さんも横浜流星さんも素敵だったけど、少年喜久雄役の黒川想矢くんがすごかった。無邪気さと危うさと、その存在感がキラキラしてた》
《彼(黒川想矢さん)が醸し出す清楚な色気はとんでもなく、一気に映画に引き込まれた。吉沢亮さんが「プレッシャーだった」と言うのも納得。 しんと立っているだけで滲む色気を15歳の少年が醸し出せる不思議》
といった称賛の声が多く寄せられている。
なお、黒川の相方として、横浜演じる俊介の少年時代を演じたのは、越山敬達(16)。越山は昨年公開の初主演映画『ぼくのお日さま』での演技が評価され、黒川と同様に日本アカデミー賞ほか多くの映画コンクールで新人俳優賞を獲得。彼もまた、今後を期待されている俳優である。
「『国宝』では彼ら以外にも、高畑充希さん(33)、森七菜さん(23)、見上愛さん(24)の3人の女優が、喜久雄の運命に深く関係する重要なポジションで体当たりの演技を見せました。サブキャストも含めて全員の演技が素晴らしすぎて……3時間はあっという間でしたね」(前同)
日本で実写の邦画作品が興収100億円を超えたのは、過去に『南極物語』(1983年)、『踊る大捜査線 THEMOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2002年)、『踊る大捜査線 THE MOVIE』(1998年)の3作品のみ。これらに『国宝』は並び立てるか――。