■祇園祭の山鉾にユダヤの教典が描かれたタペストリーが !
お祭りの見どころは、なんといっても、7月17日と24日に行われる「山鉾巡行」です。
地上約25メートルの高さを誇る真木を中心に、美しい装飾が施された“鉾”と、巨大な舞台の上に人形や松を立てた“山”が、四条通から河原町通までを巡り歩く様子は、圧巻。それに、各町が所有する山鉾は、釘を一本も使わない「縄がらみ」という職人技で建てられていて、その姿には日本の美と技が凝縮されています。
今回は、そんな山鉾巡行をより楽しむためのお話を紹介しましょう。祇園祭と古代ユダヤの文化の不思議な共通点です。
ユダヤ教の聖典の旧約聖書には、神が起こした大洪水から、ノアとその家族と、動物たちが助かるという“ノアの箱舟伝説”が記されています。そして、その箱舟がアララト山に漂着した日付は、7月17日。なんと、祇園祭の山鉾巡行が行われる日付と、ピタリと一致しているんです。
さらに興味深いことに、祇園祭には、船を模した“船鉾”というものがあります。また、“函谷鉾”と呼ばれる山鉾には、ユダヤの教典のタナフの一節が描かれた、16世紀のタペストリーが装飾に使われているんです。
これは単なる偶然なのか。それとも、古代からの不思議な縁なんでしょうか。
