■タレントをサブスク化できるサービス

 ベアーズホームは昨年12月より、株式会社ブランジスタエールが運営する事業「ACCELJAPAN」(アクセルジャパン)に参画。このサービスを通じて、ヒロミをプロモーションに起用していたという経緯がある。この「アクセルジャパン」は、中小企業の成長を支援する目的で、“タレント素材のサブスクサービス”を手がけているのだ。

 本来タレント広告には、出演料を含めて数千万円単位の高額な費用がかかることもあるが、芸能事務所との契約や撮影など、出演料・制作費などのすべてを「アクセルジャパン」が担い、参画企業は、有名タレントの写真や動画素材を定額料金で広告などに利用することができる。中小企業にとっては、なかなか手が出なかったタレントの素材を広告に使用できるというメリットがあるという仕組みだ。

 アクセルジャパンではヒロミのほか、小池徹平(39)、名倉潤(56)、長嶋一茂(59)、三浦翔平(37)、さらば青春の光などがアンバサダーとなっており、参画企業はそれらタレントの写真や動画を自社サービスの商材や広告、ウェブサイトなどで使用できる。

 つまりヒロミは、悪徳レスキュー業者と直接的に広告出演の契約を結んでいたわけではなく、タレントサブスクサービスの中で写真を使用された形となる。

ヒロミのほかにも名倉潤や板野友美など、人気タレントが多くアクセルジャパンのプロジェクトに参画している

「芸能事務所と提携し、知名度のあるタレントやアスリート、著名人の宣伝画像をサブスク型で提供するサービスはIPマーケティング包括支援として、最近注目されているビジネスです。ACCELJAPANのほかにも、『Skettt(スケット)』や『サブタレ』などがあり、タレントにもよりますが、概ね数十万円で素材を使わせてもらうことが可能。

 それまでハードルの高かった有名タレントを数十万円で広告に使うことができるイメージで、大企業ほど広告予算がない中小企業の味方としてビジネスを広げていました」(PR会社社員)

 夕刊紙記者はこう話す。

「鉄道の車内広告などで、有名タレントやアスリートが地元の企業や病院の広告によくこのサービスが使われています。とはいえ、よく知らない企業にタレントの画像や動画が使われるわけですから、今回のヒロミさんのように、高額請求をしていた企業に自分の素材を使われるリスクもあります。そうならないように、サービス側では参画企業に対する厳正な審査を行なっているはずですが、今回は実際にそういったことが起きてしまった。タレントサブスクサービスの問題点が浮き彫りになったといえるでしょう」

 では、今回参画企業が“悪徳レスキュー商法”を行なっていると公表されたことについて、アクセルジャパンや、ヒロミはどう考えているのだろうか。