8月を迎え、多くの夏ドラマが折り返し地点を迎えている。今夏は放送前から話題性があり、ヒットを想定していたであろう作品も多かったが――制作会社関係者は言う。

「実際に放送されると、期待されていたほど数字が取れていないドラマが多いですね。たとえば櫻井翔さん(43)主演の日本テレビ系土曜ドラマ『放送局占拠』(夜9時~)は人気シリーズの第3弾ということで注目されていましたが、過去作に比べると明らかに数字が落ちています」

『放送局占拠』は、『大病院占拠』(23年1月期)、『新空港占拠』(24年1月期)に続く、『占拠』シリーズの第3弾。仮面をつけた正体不明の武装集団が大型施設を占拠し、櫻井演じる刑事・武蔵三郎がそれに立ち向かう――というコンセプトの、タイムリミット・バトルサスペンス作品。

 今回の舞台は放送局「テレビ日本」。東京都知事選挙の特番を放送していたところ、妖怪の面を被った武装集団「妖(あやかし)」に占拠されてしまう、という内容である。

「『占拠』シリーズは、テレビ界で重視されている若年層の数字である視聴率(13~49歳の個人視聴率)が取れるコンテンツなんです。『大病院占拠』は4%台、『新空港占拠』は3%台で、どちらも同時期の連ドラではトップクラスの高視聴率ドラマでした。

 ところが、『放送局占拠』の視聴率は、第4話(8月2日)が世帯5.0%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)、個人3.1%。コア2.3%。過去作と比べて、コア視聴率を落としているんです」(前同)

 視聴者からは、

《駄目だ。チャンネル変えました。もう飽きた》
《ワンパターンもう新鮮味が無い。結局、出演者当てゲームになっているだけ。最終回だけ観るかも》
《放送局占拠、そもそももうくどいし飽きた感じするどうせ同じ流れが続くんやろな。人質の犯罪を暴く感じ》

 といった、マンネリ化を指摘する声もある。

「ただ、『放送局占拠』は視聴率が悪い一方で、見逃し配信・TVerの数字は圧倒的。お気に入り登録者数は夏ドラマ1位ですし、2位以降と比べても数字は圧倒的です。

 特に展開がパターン化されていることも、いわゆる“愛すべきマンネリ”と見る向きがあるし、明らかに狙って作られている。作品がシリーズ化するにあたり、公式もマンネリ化は想定していたことではないでしょうか」(同)