■日韓共同&深田恭子出演など多くが期待されたドラマも…
一方で、『ちはやふるーめぐりー』をどうしても伝説的な人気を誇った劇場版と比べてしまう声、そして若手俳優陣の演技力を疑問視する声は少なくなく、
《ちはやふるのドラマ、さすがに映画と比べると微妙な感じするし、いまいちハマりきっていないが、なんだかんだ離脱せずに全話見てる》
《「がっかり」とは言わないけど「これじゃない」感じはする》
《今やってるちはやふるの続編、俳優陣の演技が微妙すぎてムズムズする》
といった意見も寄せられている。
「放送前から注目されていた作品では、清原果耶さん(23)主演のTBS系火曜ドラマ『初恋DOGs』(夜10時~)は、シナリオに対して厳しい声が多く、視聴率もTVerもイマイチ。第5話(7月29日)の視聴率は世帯4.6%、個人2.4%。コアに至っては1.4%でした。TVerのお気に入り登録者数は60.2万人です」(前出の制作会社関係者)
『初恋DOGs』は、愛を信じないクールな弁護士・花村愛子(清原)と、動物しか愛せないこじらせ獣医・白崎快(成田凌/31)の“愛犬”同士が恋に落ちたことをきっかけに始まるラブストーリー。
同ドラマは、韓国ドラマファンの間で有名な映像制作会社「STUDIO DRAGON」が初めて日韓共同で制作したドラマであり、人気韓国人俳優のナ・イヌ(30)も重要なポジションで登場。さらに、主演級俳優の深田恭子(42)がメインキャストとして起用されているなど、多くの点で放送前から注目されていたドラマだったが……。
「肝心の愛子と快によるラブコメ部分が盛り上がらない、という声が多いんです。2人が飼っている愛犬2匹の可愛さや、イヌさん演じる御曹司・ソハのコミカルさ、イケメンさばかり目立ってしまっていて、本筋のシナリオがウケていない感じですね。韓国人俳優の起用や日韓共同制作など、かなり気合いを入れて作られていたドラマのはずですが……」
『初恋DOGs』の脚本には、
《ナイヌの無駄遣いと散々言われてるの知ってたけど、本当に無駄遣い。日本語超絶頑張ってるイヌや浴衣姿は嬉しいけど、ストーリーがグダグダ過ぎ。あ、(犬の)将軍とサクラは可愛い。脚本悪過ぎ》
《(※21年公開の映画)まともじゃないのは君もいっしょ、以来の成田凌&清原果耶ちゃんのコンビでめちゃくちゃ楽しみにしてたけど、、脚本が残念すぎる俳優さんたちの無駄遣いだよ》
《演出とか、展開とか、いつかどこかで見たことある様な…。恋愛不要の女性×何か秘密がありそうな獣医×韓国の御曹司…全然ワクワクしない。皆さんいい俳優さんなんだから、俳優の無駄遣いはやめて欲しい》
といった、多くの厳しい声が寄せられている。
『放送局占拠』『ちはやふる』『初恋DOGs』――この3作を、ドラマライター・ヤマカワ氏はこう分析する。
「『放送局占拠』はマンネリ、『ちはやふる』は展開の遅さ、『初恋DOGs』は心情表現が希薄な脚本と、それぞれに問題があると思いますが、共通するのは新たなファンを開拓できていなかったことではないでしょうか。
『◯◯占拠』シリーズ、原作コミックと映画、胸キュンでおなじみの火曜ドラマと、それぞれの作品のシリーズや放送枠は根強いファンがいるので、大外しはないと思われていたのでしょうが、時間の経過とともに飽きてくる人もいるわけで、徐々に支持は減っていきます。それなのに既存のファンを喜ばせる仕掛けばかりしていたら、数字が厳しくなるのは仕方がないですよね」
折り返し地点を迎えている3作は、巻き返せるか――。
ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。