■『放送局占拠』はTVerでは絶好調

『放送局占拠』のお気に入り登録者数は139.8万(8月10日11時時点、以下同)。夏ドラマ2位は松本潤(41)主演のTBS系日曜劇場『19番目のカルテ』の91.4万人であり、『放送局占拠』は大差をつけての1位となっている。

『放送局占拠』がTVerでは支持されている一方で、視聴率だけでなく、TVerでの数字も伸び悩んでいる“期待の夏ドラマ”もあるという。

當真あみさん(18)主演の日本テレビ系水曜ドラマ『ちはやふるーめぐりー』は、大ヒット映画『ちはやふる』の続編であることから注目されていたのですが、第4話(7月30日)が世帯4.1%、個人2.4%、コア2.0%と低調。TVerのお気に入り登録者数も41.1万人。深夜ドラマよりも、登録者数がいない状況にあります」(前出の制作会社関係者)

『ちはやふるーめぐりー』は、競技かるたをテーマにした末次由紀氏の人気漫画『ちはやふる』シリーズ(講談社)が原作。同漫画は2016年から18年にかけて、人気俳優・広瀬すず(26)主演の三部作映画として実写化され、大ヒット。今回の『ちはやふるーめぐりー』は、映画から10年後の世界を描くオリジナルストーリーである。

 物語の舞台は、前作の主人公・綾瀬千早(広瀬)の友人である大江奏(上白石萌音/27)が顧問を務める「梅園高校競技かるた部」。前作の舞台で千早が顧問を務める「瑞沢高校競技かるた部」は、ライバル校として登場する。

「上白石さんがレギュラー出演しているほか、第1話終盤には広瀬さんも登場。さらに坂口涼太郎さん(34)や矢本悠馬さん(34)、佐野勇斗さん(27)など映画『ちはやふる』から“OB”も多く出演しましたが、いまひとつ話題作になっていない感じで……。過去作のキャストも動員しての新作でここまで数字が取れていないのは、公式も想定外の事態ではないでしょうか。

 また、ある程度は意図してのことなのでしょうが、主演の當真さんが主人公らしさに欠けている、という声もありますね」(前出の制作会社関係者)

 劇中では、奏(上白石)が主人公・藍沢めぐる(當真)ではなく、そのライバル・月浦凪(原菜乃華/21)に千早(広瀬)の姿を重ねる描写がある。また、めぐるは過去のトラウマから第1話時点では「自分は誰かの脇役」だと考えているなど、意図的に“持たざる者”として描かれている。

 そんな彼女が成長していく物語には、

《ちはやふるのドラマ、周囲を固める脇役が濃すぎて主人公が薄まってきたけど、たぶんこれあえて狙ってるんだろうな。カメラワークがそんな気がする》
《前作の千早のような主人公感のある役回りはライバル側に置いて、脇役感のあるキャラクターを今回の主人公に据えてるのは前作とはまた違った視点で良い》

 など、好意的な声も多いが――。