今年の夏ドラマには、国民的グループ・のメンバー3人が出演している。櫻井翔(42)が日本テレビ系土曜ドラマ『放送局占拠』(夜9時~)、相葉雅紀(42)がテレビ朝日系刑事ドラマ『大追跡〜警視庁SSBC強行犯係〜』(水曜夜9時~)、松本潤(41)がTBS系日曜劇場『19番目のカルテ』(夜9時~)で主演を務めることから“嵐祭り”などと評され、放送前から大きな注目を集めていた。

 そんな「嵐の夏ドラマ」も中盤を迎えた現在、各ドラマはどのような状況になっているのか――。

 櫻井主演の『放送局占拠』は、『大病院占拠』(23年1月期)、『新空港占拠』(24年1月期)に続く『占拠』シリーズの第3弾。仮面をつけた正体不明の武装集団が大型施設を占拠し、櫻井演じる刑事・武蔵三郎がそれに立ち向かう――というコンセプトの、タイムリミット・バトルサスペンス作品。

 今回の舞台は放送局「テレビ日本」。東京都知事選挙の特番を放送していたところ、妖怪の面を被った武装集団「妖(あやかし)」に占拠されてしまう、という内容である。

 相葉主演の『大追跡』は、大森南朋(53)、松下奈緒(40)とのトリプル主演作。警視庁刑事部SSBC(捜査支援分析センター)強行犯係に配属されたキャリア組刑事・名波凛太郎(相葉)、名波の教育係で元捜査一課の伊垣修二(大森)、警視庁捜査一課の主任で伊垣の元妻・青柳遥(松下)。彼ら3人が周囲を巻き込みながら難事件解決に挑む物語である。

 そして松本主演の『19番目のカルテ』は、富士屋カツヒト氏による漫画『19番目のカルテ 徳重晃の問診』(コアコミックス)が原作。日本の医療は臓器ごとに18の専門分野に分けられるが、新たに加わった19番目の新領域である総合診療科がテーマ。松本は、患者の暮らしや家庭環境、心の状態まで総合的に診察する「人を診る医師」である総合診療医・徳重晃を演じる。

「3作品中、『放送局占拠』のみシリーズものの続編。前作、前々作とも若年層の視聴率が高いドラマであったため今作も期待されていましたが、これまでと比べると数字は伸びていないようです。

 ただ、見逃し配信・TVerの数字は圧倒的。お気に入り登録者数は夏ドラマ1位の138.7万です(8月6日時点、以下同)」(テレビ誌編集者)

『占拠』シリーズは、テレビ界で重視されているコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)が取れるコンテンツだった。『大病院占拠』は4%台、『新空港占拠』は3%台で、どちらも同時期の連続ドラマではトップクラスのコア視聴率を誇る作品だった。

 ところが、『放送局占拠』の視聴率は、第4話(8月2日)が世帯5.0%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)、個人3.1%。コア2.3%。過去作と比べてコアが取れていない。

 視聴者からは、

《駄目だ。チャンネル変えました。もう飽きた》
《ワンパターンもう新鮮味が無い。結局、出演者当てゲームになっているだけ。最終回だけ観るかも》
《放送局占拠、そもそももうくどいし飽きた感じするどうせ同じ流れが続くんやろな。人質の犯罪を暴く感じ》

 といった、マンネリ化を指摘する声もある。