■源田仰天移籍の“交換相手”

──先ほど話に出た、FA&海外移籍の動向については? 岡本が残留とすれば、村上宗隆(25)も……。

 いや、彼は間違いなく行きます。すでに複数球団から打診があると聞いてます。ジリ貧のヤクルトに残るメリットもないしね。

 今オフに行く可能性があるのは、西武・今井達也(27)、オリックス・宮城大弥(23)あたり。宮城の場合は、山本由伸(27/ドジャース)の移籍時に「2年、辛抱しろ」と慰留された経緯がある。本人が行きたいと言うなら、球団も認めざるをえないでしょう。

西武 今井達也の移籍
西武 今井達也の移籍はいつ?

 一方の西武は、平良海馬(25)や髙橋光成(28)もメジャー志向。彼らを送り出すにしても、よほど戦略立ててやらないと、また、弱小へと逆戻りしてしまう。

 それらを見越して、水面下では源田壮亮(32)をエサに、他球団からエース級を引っ張ってくるプランもあるようだよ。

 なるほど。球宴にも出場した滝澤夏央(22)ら内野の若手も一人立ちしつつある。あとは、27年まで残る年俸3億円+出来高の大型契約を、どうするか。

 その話なら巨人の関係者から聞きました。「契約を丸ごと引き受けられるのは、うちぐらいでしょう」と。今年ブレイクした泉口友汰(26)ですが、首脳陣は遊撃守備を不安視していて三塁手として育てたいそう。そうなると、源田は確かに欲しい。

 交換要員は誰だろう。

 赤星優志(26)を打診されたと聞きました。巨人としても、やっと使えるようになった投手だし、出せるかどうか……。

 それよりも西武は、壁を作ってベルーナドームを密閉するほうが先だよ(笑)。この夏は、所沢でも気温40度を記録している。

 取材していると分かるけど、すり鉢状の球場で天井には屋根があるから、空気が籠って、グラウンドはめちゃくちゃ暑いんです!

 今井が熱中症で降板した試合もありましたが、あの蒸し風呂を解消するのが一番の“補強”だと思います。

 他にFA移籍の可能性があるのは、楽天・辰己涼介(28)と、中日・柳裕也(31)か。柳は過去に、同僚らとのライブ配信で「京田(陽太/31)と、また一緒にやりたい」と冗談めかして語っていたことがあった。

 そこは、すでに打診済みと聞いたよ。まあ、タンパリング禁止とはいえ、水面下での密約はあるもの。

 

──次期監督人事は、どうですか? ロッテ・吉井理人監督とヤクルト・髙津臣吾監督は、さすがに退任が既定路線かと思いますが。

 だろうね。とりわけロッテは、シーズン途中に2軍監督だったサブローを配置転換して、1軍ヘッドに就けている。若手主体のスタメンを見ても、“サブロー体制”へのシフトが進行中なのは明らかだろう。

 金子誠らの“吉井派”は一掃されて、オーナー一族の覚えもめでたいサブローなら、人事も派手になる05年日本一メンバーの李承燁のようなビッグネームをコーチ招聘する、なんて話も聞こえてきます。

 一方のヤクルトは、重鎮OBの宮本慎也が意欲を見せているが、球団の本音は「“うるさ型”は古田敦也で懲りごり」。その線を潰す意味でも、かねて宮本とは“犬猿の仲”である青木宣親に白羽の矢を立てる……って話を聞いた。

 その古田は、DeNAの次期監督候補として報道されてたね。

 いや、それはないでしょう。ヤクルト時代にフロントにいろいろ注文や条件をつけた悪評が、“お触れ”のように12球団内で出回っていて、どこも二の足を踏んでいる。南場オーナーとも会ったと聞くけどね。

 確かに、時間をかけて98年日本一メンバーを呼び戻してきたDeNAが、その指揮を外様に任せるとも思えない。でも、仮にも昨年日本一の三浦監督が退任する話があるの?

 今季の結果次第だと思いますが、球団内部に村田修一を推す声があるんです。石井琢朗らを、あえて2軍に置いているのも不自然ですし、実質的な編成トップを長く務めた現ヘッドの進藤達哉コーチが現場に戻ったのも、意図がある。

 そう言われると、2軍監督の桑原義行は、日大時代から村田の舎弟だし、かつて村田が率いた自主トレ“奄美組”の一人、藤田一也の今季入閣も、次への布石に思えてくるね。

 日本ハムの新庄監督はどうなるだろう。昨年は、「完全燃焼したら責任を果たすことになる」という発言もあったけど。

 “カッコつけしい”の新庄のこと。日本一を果たして、惜しまれながら去るのが目標のはず。球団OBでもある高木豊氏が新庄と話した際、「自分の生き方、信条があるので、それを優先します」と語っていたと明かしていますから。

 後任は難航するだろうね……。フロントも必死に引き留めるでしょう。