■「憧れるのをやめましょう」大谷翔平に世界が感動

 予選を勝ち抜き、準決勝のメキシコ戦も制した侍ジャパン。

 3月22日に行われた決勝戦の相手は、こちらも“史上最強”と称えられたアメリカ。マイク・トラウト選手をはじめ、スター選手をずらりと揃えたアメリカ代表との対戦を控えて、試合前のロッカーで、大谷翔平選手が試合前にスピーチを行った。その内容に世界が感動した。

「大谷選手は、“僕から1個だけ。憧れるのをやめましょう”と切り出し、続けて、“ファーストにゴールドシュミットがいたり、センターを見ればマイク・トラウトがいるし、外野にムーキー・ベッツがいたり、野球をやっていたら誰しも聞いたことがあるような選手たちがいると思う。

 憧れてしまっては超えられないので、僕らは今日超えるために、トップになるために来たので。今日一日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけ考えていきましょう”と語り、最後に“さあ、行こう!”と鼓舞したんです。

 この大谷選手のスピーチの動画は、英訳されて世界中へ拡散。海外の野球ファンからは、“大谷は伝説だ!”、“史上最も礼儀正しいスピーチ!”といった絶賛の声が多く寄せられました」(前出の夕刊紙記者)

 そして、侍ジャパンはアメリカとの大接戦を制して、見事に世界一に輝く。

 試合後の選手たちは、有終の美を飾るにふさわしい立ち振る舞いだったという。

「対アメリカ戦の9回表、大谷選手は、最後の打者・トラウト選手を空振り三振に仕留めて、グラブと帽子を放り投げ喜びを爆発。そんな大谷選手のもとにナインが集まり、選手同士で抱き合って喜びを分かち合いました。その後、選手たちは日本代表の栗山英樹監督を先頭に整列し、帽子を取ってアメリカチームに一礼。そして、スタンドのファンにもあいさつをしました。

 WBC認定クリエイターのYouTubeが、“グローブ投げ喜び爆発からすぐに整列し、相手に一礼。誇れる日本チーム!”とのタイトルで、このシーンを紹介。SNS上では、“これこそが日本の野球なんだ”、“侍は敬意を忘れない”、といった称賛の声が相次ぎました」(前同)

 プレーはもちろん、グラウンド外、客席でも“王者”だった侍ジャパンと、日本サポーター。2026年の第6回WBCが、今から楽しみだ!