■デジタルとの付き合い方を考えてほしい
ROLANDが実践した“デジタルデトックス”を取り上げた背景には、子どもたちに「スマホがない生活」をイメージしてほしいという意図があるという。
「友達との連絡や趣味、勉強など、あらゆることにデジタル機器を使用している現代社会で、スマホを使わずに長時間過ごすことは不可能に近いと言えます。そこで、あえて『デジタルデトックス』を実践したROLANDさんの考えに、子どもたちを出合わせたいと考えました。そのうえで『スマホを使わないと自分の生活はどうなるだろう』『スマホを使うよさは何だろう』など、自分自身や友達と対話して、考えを深められるようにしました」
もちろん、「デジタル」を否定するものではない。道徳チームには、「人生をよりよく生きるための手段として、デジタルを上手に主体的に活用してほしい」という願いがある。
「ROLANDさんは、かけがえのない時間を丁寧に過ごすために、デジタルから距離を置く時間をつくりました。一方で、SNSなどを積極的に活用して自己実現を図っている人もいます。ちょうどよいバランスは人によって、またその時々によって異なります。
デジタルのメリットとデメリット両面を理解して、さまざまな考えを吟味しながら、自分らしいデジタルとのつきあい方を考え続けてほしいです。そのきっかけとして教材を活用していただければうれしく思います」
寄付という形だけでなく、実際に教材になるという形でも教育に貢献しているROLAND。ホストの帝王から学ぶべきことは、まだありそうだ。