■あらかじめカフェイン摂取は控え、下半身は冷やさない

渋滞する高速道路
渋滞する高速道路 ※画像/PhotoAC

 長編映画に加え、これからシルバーウィーク中の車の渋滞も、長時間のトイレを我慢する場面となるだろう。紹介したスナックたちを車に「お守り」として常備しておきたいところだが、さらに有効な方法はないだろうか。

「出発前の飲み物は水や麦茶などカフェインの少ないものにして、コーヒーや緑茶は避けること。冷えは膀胱を直接刺激し、尿意を感じやすくさせるのでひざ掛けを用意する、エアコンの風が直接足に当たらないように調整するなど、下半身を温かく保つと良いでしょう」

 ボンタンアメを食べ、事前の準備も万全……のつもりが、それでも我慢できないという緊急の場合は。磯野院長おすすめの「尿意コントロール術」を伝授いただいた。

「骨盤底筋を締める運動を数回繰り返すと、膀胱の異常な収縮が抑えられ、尿意が少し遠のくことがあります。具体的には、肛門・膣・尿道をキューッと数秒間強く締めて、ゆっくり緩めること。

 これは尿失禁の治療でも行う基本的なトレーニングで、とっさの尿意にも有効です。また、少し前かがみになったり、足を組んで内ももに力を入れたりと姿勢を変えるのも良いでしょう」

 腰を据えて観たい映画や長丁場のドライブ。“お守り”になるボンタンアメやライフハックを活用して快適に過ごしていただきたい。楽しか時間ば過ごしやんせ!

※売店で売っている飲食物以外の持ち込みを禁止している映画館もあるので、ご注意ください。

磯野誠(いその・まこと)
所沢いそのクリニック院長、泌尿器科医。医学博士、日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会泌尿器腹腔鏡技術認定医などの資格を持つ。年齢や性別を問わず患者が元気で豊かな生活を送るために医療・衛生の側面からサポートを志す。趣味は研究活動とアコーディオン。