もうすぐ、テレビ各局で秋ドラマが放送される。多くの期待作があるが、フジテレビでは三谷幸喜氏(64)が脚本、大人気俳優・菅田将暉(32)が主演を務める水10枠ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(10月1日スタート)が、豪華キャストほか多くの話題性から大きな注目を集めている――。

 連続ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』は、三谷氏の半自伝的要素を含んだ、1984年の東京・渋谷を舞台にした青春群像劇。菅田以外にも二階堂ふみ(31)、神木隆之介(32)、浜辺美波(25)といった豪華キャストが出演する。三谷氏が民放でGP帯ドラマの脚本を務めるのは、同局の木曜劇場『合い言葉は勇気』(2000年7月期)以来25年ぶり。

 フジテレビは、今作で1980年代の渋谷を再現するためだけに千葉県茂原市の広大な敷地に巨大なオープンセットを建設。これは近年の連ドラとしては類い稀な試みである。

「9月21日には、都内でキャスト陣も登場する第1話の完成披露試写会が開催され、そこでYOASOBIの新曲『劇上』が主題歌だとサプライズ発表されるなど、プロモーションにも相当力が入っています」(女性誌編集者)

 そんなフジテレビの気合いを感じさせる作品には、 

《オープンセットを組んだという事だけでも見る価値があるかと思います》
《これで役者や製作者さんからのフジテレビ離れは過ぎたのかな?このドラマは期待しています》
《フジテレビの起死回生ドラマ、想いこもりすぎ笑》
《フジテレビがもう最後の大勝負に出たとしか思えない意気込み!》

 といった、深刻な問題を抱えていたフジテレビの“復活”に期待する声も寄せられている。

 昨年末、元タレントの中居正広氏(53)とフジテレビの元アナウンサーAさんとのトラブルが報じられ、これがフジテレビ全体を揺るがす“中居氏・フジテレビ問題”へと発展。フジテレビ内の過去のハラスメント実態なども明らかとなり、多数のスポンサー企業が同局から撤退する事態となった。

 5月にはフジテレビの親会社・フジ・メディア・ホールディングスが今年3月期連結決算を発表したが、フジテレビ単体の決算は、CMの差し止めが広がったことから最終利益が328億円の赤字(前期は36億円の黒字)となった。

 フジテレビは相次ぐスポンサーの降板で、今年6月30日までに損害額約453億3500万円を被ったと主張。問題発生時に適切な対応ができなかったとして当時社長だった港浩一氏(73)と専務だった大多亮氏(66)に対して計50億円を求める訴訟を東京地裁に提起した。

「スポンサー企業に関しては、6月27日にサントリーホールディングスと大和ハウス工業――大手2社がフジへのCM出稿を7月から再開すると発表したのを皮切りに各社が復帰しつつありますが、半年近く、ほとんどの企業がCM出稿を停止していたわけですから、収益が激減するのは当然ですよね。

 そして、これによって生じる“金欠問題”の影響が秋以降、番組制作のところに出てくるといいます」(制作会社関係者)