『ロッテリア』に革命が起こっている……。そう気づいたのは9月上旬のことだった。自宅近くのロッテリアでランチをしようと向かってみると、そこには「リニューアル」の張り紙が。ロッテリアから『ゼッテリア』と名称を変えて新店舗がオープンすると記載されていた。

 このゼッテリア、メイン商品の「絶品バーガー」と気軽に楽しめる「カフェテリア」空間を組み合わせて2023年9月に生まれた新ブランドで現在、全国で既に約100店舗が展開されているというが……。公式ホームページを見てみると今年9月の“リニューアル情報”を読むだけでも、各地で21店舗が新たなスタートを切るようだ。

 どうしてこのタイミングで、ロッテリアは新業態を活性化させているのか。小売・サービス業界に詳しい経営コンサルタントの岩崎剛幸氏に疑問をぶつけた。

「ロッテリアは2023年にゼンショーホールディングスに買収された後、“日本発のハンバーガー店を世界へ”という狙いを持って経営されているはず。まずは都市部を皮切りに、“1000円代で食べられる上質なバーガー”としてインバウンド客にアプローチしていると思われます」

 また、今年に入って新店舗が急増した理由については、ゼンショーの設備投資額の増額にあると続ける。

「昨年度の投資金額が401億円に対して、今年度は615億円と1.5倍以上。2026年度はさらに738億円が予想されています。今まで『はま寿司』や『すき屋』に割いていたコストを、今年はロッテリアにも注力できるようになったのではないでしょうか」(前同)