■値段だけでなく味も内容も大違い!

 名称も違えば、調理方法もメニュー内容も全く異なるというロッテリアとゼッテリア。その味はいかほどの差だろうか……? 自らの舌で確認すべく、両店に潜入。どちらにも販売されている『絶品ビーフバーガー』のセットを食べ比べてみた。

 ロッテリアで提供される『絶品ビーフバーガー』は、牛肉100%のパティと甘酸っぱく野菜を刻んだ付け合わせ、そしてBBQソースとシンプルなつくり。総重量が122グラムに対してパティは63グラムと半分が肉の重みと、食べ応えを感じた。なお、ホクホク系のポテトとドリンクのセットで770円(税込)。

 一方のゼッテリアの『絶品ビーフバーガー』はポテトとドリンクセットが890円とロッテリアより120円高く、少し贅沢な印象。しかし、ハンバーガーの内容はロッテリアとは大きく異なる。2枚のスライストマトとレタス、オレンジ色のオーロラソースで見た目も華やか、パティの重量も74グラムと少し重めだ。総重量も196グラムと、満足度はかなり高かった。セットのポテトも、ロッテリアと比較すると心なしか細目で、カリカリとした食感が印象的だ。

 ロッテリアがコスパ重視ならば、ゼッテリアは見た目と満足感。行くタイミングによって使い分けたい内容と感じられた。

 なお、単なる味や価格の違いにとどまらず、こうした“別ブランド戦略”には企業側の明確な狙いがあると岩崎氏は語る。

「もともと、アパレル業界では『セカンドライン』として価格を抑えたブランドを設立することがありましたが、外食チェーンでは“ワンランク上の顧客層を狙う”という動きが現れています。

 例えば、スターバックスの高級路線である『スターバックスリザーブ』では、コーヒー豆の質を上げたり、焙煎にこだわるなどの希少価値を高めた店舗展開となっています」