日々、若者文化やトレンド事象を研究するトレンド現象ウォッチャーの戸田蒼氏が現代のトレンドを徹底解説。今回はいつの時代も変わらぬ人類永遠の悩み、世代間の人間関係について!
最近、「若者は飲み会に来ない」「すぐ辞める」「ハラスメントに敏感すぎる」といった話を耳にすることは少なくありません。上司世代が、若者に対する漠然とした恐怖を感じる現象は、専門家の間では「若者恐怖症」と呼ばれ、その内容は大きく3つのタイプに分類されています。前述したような内容がそれで、1つ目は「飲み会離れ」、2つ目は「離職」、3つ目は「ハラスメント」に関する恐怖だといいます。
まず飲み会離れについて考えてみましょう。職場や大学で若者が飲み会に参加しないという話はよく聞かれます。ネット上でも「飲み会行くより、家帰ってネトフリ見たほうが幸せ」といった若者の声や、「飲み会が嫌なのではなく、悪口大会になるのが嫌」という意見も聞かれ、飲み会の内容や雰囲気が重要な要素となることが示唆されます。
また「誘う側は仲良くなりたいから、誘われる側は仲良くなってから行きたい」という心理のズレを指摘する意見もあったり、「飲み会は高いです。一度の食事に何千円もかかるのは、日中の仕事が時給換算で500円程度下がってしまう。生活費を稼ぎに行っているのに、浪費をしてしまったら元も子もないです」と、現実的なコストを意識している人もいるようです。