頭痛や腹痛、鋭い痛みや鈍い痛み……日常生活を送っているだけでも、体に異変を感じて病院に行く人は多いだろう。そんな時に聞かれる定番の“質問”について、X上で議論が沸騰している。

 発端となったのは9月下旬、腹痛の息子に「泣くほど痛いのが10だとして、全く痛くないのがゼロだと今どれくらい?」とたずねたという医療従事者の投稿だ。これは問診票や診察でも定番であり、誰もが答えた経験があるだろう。

 だがこの投稿に対して、リプライや引用ポストには、

《1から10でって聞かれたことあるけど、10の基準が分からずに、どんな痛くても「6?ですかね……?」って答えてた。10の痛みは気絶してると思うの》
《10段階のどこですかってよくお医者さんが訊くのだけど、個人によって痛みの感じ方ってまちまちですよね。どのへんが救急車レベルなのかな》
《骨折して、MAX10うちどのぐらい?て聞かれたから、20年前にやった急性盲腸炎の痛みと比較して「3です」って答えたら「この折れ方でそんなわけないだろ」って怒られたよ。ほんとこの質問意味ないと思う》

 といった声が殺到。この手の質問にどう答えればいいのか、日頃から謎だったという叫びが相次いだ。

 確かに痛みの感じ方は人ぞれぞれであり、どのような基準で数値化すれば医師・看護師に伝わるのかは、患者側の悩みどころだろう。

 適切な医療を受けるためにも気になるこの疑問について、東京都品川区『のぞみクリニック』の筋野恵介院長に解説してもらった。

 筋野院長によると、この質問は本来であれば「経過を見る時に使うもの」で、基本的に初診ではたずねないのだそう。X上で相次いだ体験談の中には、誤用されていた患者も散見したそうだ。