■そもそも発祥は?聞いて分かった驚きの起源
そもそも、この10段階の質問はどこから始まり、いつ頃広まっていったのだろうか。その起源についても聞いてみると……。
「私も明確に“いつから”というのは知らないのですが、みんな医学部とか学生の時に習うんですよ。現在43歳の私が学生の頃には常識だったので、少なくとも50年は前からあるのではないでしょうか。
始まりでいうと、癌の方の疼痛コントロールや、末期がんの方の緩和ケアだとは言われています。抗がん剤やモルヒネなど、末期癌の方は痛みが出たり苦しくなったりするので、そういった治療の指針として使いましょう、というのが始まりです。ガイドラインや通達があったというよりは、現場から自然発生的に広まったのではないかと」
また、筋野院長によると、診断は触診や来院時の姿勢などで複合的に下すため、「あまり患者さん自身が痛みの数値にフォーカスしなくてもいいと思います」という。
季節の変わり目で体調も崩しやすいこの時季、通院したときのためにも、適切な答え方を覚えておこう。
筋野 恵介(すじの・けいすけ)
のぞみクリニック院長、他にも美容クリニックを2件手掛ける。医学博士、Tactical Physician 。埼玉医科大学 ER科・感染症科所属、その後複数の病院・クリニックにて経験を積みのぞみクリニックを開院。赤ちゃんから高齢者まで全ての方に心から寄り添う医療を行なっている。診察室の扉を開けてからは、全てが患者さんの時間。しっかりと向き合い丁寧な医療で患者さん・ご家族の心と身体をサポートしている。