■「未来があるなと思いました」――“出ない男”菅田将暉も太鼓判
三谷氏のパワーダウンも指摘されるなか、船出からスベってしまった感もある『もしがく』だが――芸能プロ幹部は「菅田さんが出演を引き受けた、という点から、『もしがく』の脚本のクオリティは間違いないはずです」と言い、こう続ける。
「菅田さんは、言わずもがな超がつく大人気俳優。常にオファーは絶えず、過去には本人がバラエティ番組で“2、3年先までスケジュールが埋まっている”と話していたほどです。
ですが、俳優・小松菜奈さん(29)と21年に結婚をして24年にはパパにもなったことで、最近では仕事をセーブしているようです。そのうえで、自分が“出たい”と思った作品を吟味してオファーを受けていると聞こえてきています」
菅田は24年9月放送の『日曜日の初耳学』(TBS系)で、「今、仕事も制限してたりする」と明かしている。結婚をし、第1子も授かり、さらに「全然海外とか旅行とか行ってないな」と感じたことから、仕事への向き合い方が変化したそうだ。
「そんな菅田さんが、『もしがく』の主演オファーを受けて、“この作品は出ます”と出演を決断したといいます。三谷氏脚本のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に源義経役で出演していた、という縁もあるかもしれませんが、それ以上に『もしがく』の本を読んで決めたと言われていますね。
ただ、最近の地上波ドラマは映画や大手配信サービスのドラマに比べるとどうしても低予算になるところがありますが、菅田さんは『もしがく』の撮影現場について明るいコメントをしていますね」(前同)
菅田は9月24日配信の『マイナビニュース』で、『もしがく』の舞台となる80年代の渋谷を再現したオープンセットに触れて、
《「いいもん作るぞ!」っていう爆発力があるセットが出来上がって、現場の人間もそういう気持ちになっていました。(略)個人的には、今までやったドラマの中ではるかに一番豪華で、(テレビドラマに)未来があるなと思いました。もちろん毎回こんなセットは建てられないだろうけど、本当にありがたかったです。テンションも上がりました》
と、コメントしている。
「三谷さんの脚本の出来も、撮影のセットも、そして現場での熱量も、“菅田さんのお墨付き”ということではないでしょうか。
実際、『もしがく』は初回こそ厳しい声が多かったですが、第2話(8日)では菅田さん演じる主人公・久部の行動や、舞台となるストリップ劇場の人間模様に焦点を当てるなど、話が整理されて見やすくなっている、面白くなっている、という声が増えていました。
15日放送予定の第3話も、“シェイクスピアの『夏の夜の夢』の稽古”を主軸に話が展開されていくと予告されているため、視聴者も集中して楽しめるのではないかと」(同)
『もしがく』には、第2話放送後から、
《初回よりも話が整理されて、クベの野望がついに動き出す!ってのが明確に描かれてて良かった。クベのふてぶてしい傲慢な感じ...菅田くんさすがだわぁ。。》
《ストーリーの中心がWS劇場に集約されたことでだいぶ見やすくなった》
《2話で方向性が掴めてきたというか、このドラマの見方が分かってきたかも》
《離脱しそうで困ったなぁと思ってたけど、2話後半で急激に面白いじゃないの!!》
といった、好意的な声が増えている。
なかなか作品に出ない大人気俳優・菅田が出演を決断した『もしがく』。「登場人物の紹介で終わった」と言われる第1話は痛恨で、同作への期待が大きかった視聴者が離脱してしまう展開もあったが、第2話からエンジンがかかった感じで、第3話以降も期待できそうだ。
豪華なキャストと豪華なセット、そして制作陣の熱量があふれているという三谷作品『もしがく』は、ここから25年秋ドラマの主役に躍り出られるだろうか――。