横綱、親方として、相撲を通じて日本文化や神事に長らく関わってきた貴乃花。自身が体験したことや、本を読んで学んだこと、そして、心に残った“ニッポンの魅力”を、歴史の話も交えながら伝えていく。
いつもは歴史の謎や日本文化について考察していましたが、今回は趣を変えて、今の日本政治について、お話ししたいと思います。
まず、10月4日に投開票が行われた自民党総裁選挙ですが、立候補者たちと国民感情とのすれ違いが、大いに表れているように感じました。今時の政治の低迷ぶりと勘違いが露呈したと言えます。
少数与党として実態は野党同然、連立を組まざるをえない状況なのに、上から目線かつ、裏金問題も解決しない酒池肉林の世界。近未来の総選挙にも、国民はNOを突きつけるはずです。
そもそも自民党は“国民から税を徴収したら、予算が作れる”と考えているふしがある。そこが、とんでもないところです。退任した石破茂首相もですが、自民党の政治家は、地域のお坊ちゃんが多いですから。本当の意味で、明日食べる物がないという気持ちが、分からないんでしょう。だから税金を上げ続ける。