■邪馬台国はどこにある?“徳島〜淡路島”説が浮上
ちなみに九州といえば、佐賀県にある吉野ヶ里遺跡が有名ですね。諸説ありますが、邪馬台国は、それとはまた違った勢力のようです。吉野ヶ里遺跡の埋葬法は、遺体を筒形のお棺(甕棺)に入れるものが主流ですが、邪馬台国の風習はまた異なります。
また、近年、注目を集めるのが四国説。距離と方角を修正すると、徳島県から淡路島周辺が有力だそうです。邪馬台国では、赤色の顔料である丹(朱)を祭祀に用い、体や埋葬時の遺体、棺に塗る風習があるんですが、徳島県にある若杉山遺跡からは、丹の原料となる水銀化合物・辰砂の採掘跡が見つかりました。
調査によると、そこでは、「火入れ法」と呼ばれる、古代ローマや中国・漢でも導入されていた、当時、最新の採掘技術が用いられていた可能性があるそうです。
魏志倭人伝には、「卑弥呼が中国王朝に丹を献上した」との記述もあり、丹の産地であった同地が、邪馬台国の拠点だった可能性が指摘されています。
いずれにせよ、卑弥呼は戦乱の世に人々をまとめた、女性リーダーでした。男がトップに立ったら、戦は終わらない。争いが絶えないときは、結局、女性を立てると、まとまるんです。
貴乃花光司(たかのはな・こうじ)
1972年8月12日、東京都生まれ。88年、藤島部屋に入門。92年の初場所で、史上最年少の19歳5か月で幕内初優勝。兄・若乃花と「若貴フィーバー」を巻き起こす。94年11月に第65代横綱に昇進。幕内優勝22回。生涯戦歴は794勝で、「平成の大横綱」と呼ばれた。2018年に日本相撲協会を退職し、現在はテレビ、講演会等、幅広く活躍中。