■『ザ・ロイヤルファミリー』は視聴率右肩下がり――目黒蓮への期待
『ザ・ロイヤルファミリー』初回(10月12日)の視聴率は、世帯視聴率11.7%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)、テレビ界が重視している個人視聴率は6.8%、コア視聴率(13~49歳の個人視聴率)2.8%というものだった。その後、緩やかに下降し、第4話(11月2日)は、世帯9.0%、個人5.5%、コア2.5%。
コア視聴率に関しては、同時間帯に放送されているSixTONESの冠番組『Golden SixTONES(『GOスト』)』(日本テレビ系)に初回から負け続けている。『GOスト』は、若い視聴層に大人気で、今期に限らず、『GOスト』は『日曜劇場』に対して優勢だ。
芸能プロ関係者は言う。
「『ザ・ロイヤルファミリー』は“見る人を選ぶ作品”というところもあるからか、視聴率は右肩下がりになってしまっていますよね……。そんな状況だけに、目黒さんの登場が起爆剤となって同ドラマに再度注目が集まり、視聴率が上がる――後半戦の“救世主”になってほしいと期待する声も多いですね。
目黒さんは、多数の人気タレントがいるSTARTO社でもトップクラスの人気。そして俳優業での活躍も目覚ましいですよね。『silent』(フジテレビ系/22年10月期)を皮切りにヒットを連発してきました」
『silent』は、目黒が若年発症型両側性感音難聴の青年・佐倉想を演じた作品。同ドラマは社会現象級の大ヒットとなり、目黒は俳優として大ブレイク。連動してSnow Manのグループ人気も上昇したと言われている。
「当時、『silent』のヒットの要因には、脚本や演出の素晴らしさなど多くが言われました。それらも間違いなくヒットの要因だったでしょうが、やはり大きかったのは“俳優・目黒蓮が世に出た作品だから”と分析されています。松本潤さん(42)が『花より男子』(TBS系/05年10月期)で大きな存在感を示し、一気に俳優としてもスターとなったのと同じですよね」(前同)
『silent』後、目黒は初単独主演映画『わたしの幸せな結婚』(2023年)が興行収入28.0億円、ドラマ版(TBS系/23年7月期)の好評を受けて映画化した『劇場版 トリリオンゲーム』(今年2月14日公開)が興収20億円を突破するなど、ヒットを連発。
ドラマでは、『海のはじまり』(24年7月期)で、フジテレビドラマの看板枠「月9」デビュー&初主演も果たした。
「『トリリオンゲーム』に関しては、当初は別のSTARTO社タレントが主演を務める予定だったという話も流れています。それが制作サイドと事務所が話し合った結果、目黒さんに変更になったとも。そんな『トリリオンゲーム』は結果的に大ヒットし、目黒さんが演じた主人公・ハルは、原作ファンはもちろん、原作の稲垣理一郎氏、作画の池上遼一氏からも絶賛されました。
圧倒的な人気、存在感を誇る目黒さんは今や、映像界の救世主的な存在と言えそう。勢いを失いつつある『ザ・ロイヤルファミリー』でも、目黒さんが後半戦を牽引してくれるのではないでしょうか」(同)
『ザ・ロイヤルファミリー』で目黒に期待することについて、日曜劇場ウオッチャーのドラマライター・ヤマカワ氏はこう話す。
「ようやく中条耕一(目黒)が登場したかと思ったら、山王耕造(佐藤)の隠し子だと判明。公式サイトの相関図の目黒さんが、どこか物憂げな表情だったのに納得しました。
目黒さんは『トリリオンゲーム』や映画『わたしの幸せな結婚』で“俺様キャラ”を演じて新境地を開きましたが、やはり一番ハマっていたのは『silent』での、自身の思いを胸の奥に秘めた“抑制的なキャラ”ではないでしょうか。
今回の耕一は隠し子という役回りなので、どこか日陰的な雰囲気をまとっていて、『silent』の佐倉想に通じるところもありそうです。繊細な演技で、“こんな目黒蓮を見たかった!“という耕一の物語を表現してくれることに期待します」
目黒にとって日曜劇場デビュー作でもある『ザ・ロイヤルファミリー』。視聴率右肩下がりの同作を、再び勢いづかせることはできるだろうか――。
ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。