■「事務所に入るためのオーディションは100社以上受けた」
――「かわいいだけでは売れない」ことに、どの時点で気づいたんですか?
金久保 フリーの時期です。事務所に入るための面接にもたくさんいきましたが、書類面接すら通らなかったんです。かわいいだけで売れるなら、書類審査は通るはずなので。「武器がないと戦えない世界なんだ」という現実を知りました。
――心が折れたことはありませんでしたか?
金久保 ずっと根拠のない自信を持っていたんです(笑)。「世間はまだ私に気づいていないけど、私はすごいんだ!」と。その謎の自信だけで突っ走って、オーディションに落ちたら「これは将来売れたときの、いい苦労エピソードになるぞ」と思っていたくらいです。
――どのくらいオーディションを受けたか覚えていますか?
金久保 事務所に入るためのオーディションは100社以上ですね。同じ事務所に5、6回履歴書を送ったこともありました。スタートラインにすら立てなかったんです。
――自信があったから、落ち込むこともなく?
金久保 いえ、車の中でお父さんと2人で泣いたこともありました。あのときのお父さんは、私になんて声をかけていいのかわからず辛かったと思います。家族みんなが応援してくれていたのに、結果が出せないことへの不甲斐なさで、辛かった時期ももちろんありました。ただ、根がポジティブなので、基本的には1日寝ればケロッとしていました(笑)。
――ご家族には「もう諦めたら?」と言われたことはなかったんですね。
金久保 1度もないです。小学生高学年のころ、学校でいじめられて不登校だった時期があったので、家族は、私がやりたいことを見つけられたことをすごく尊重してくれたんです。お金の援助は一切ありませんでしたが、必ず舞台を見に来てくれたり、すごく応援してくれていました。
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かなくぼ・めい 1996年3月26日生まれ、茨城県出身。タレント、女優。身長148センチ。趣味は駅伝、麻雀、デジモン。特技は人狼ゲーム。現在、バラエティ番組を中心に活躍中。インスタグラム(https://www.instagram.com/kanakubo_mei/)、ツイッター(https://twitter.com/kanakubo_mei?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor)、YouTube(https://youtube.com/@kanakubomei)