■松井がついに約束を果たす!?

 まぁ、巨人ファンには申し訳ないけど、来季に関して言えば、上層部も本気で勝てるとは思ってないよ。表面的には後方支援を約束しつつ、実際のところは「次をどうするか」を、もう見ている。私自身は来オフにも訪れる可能性はあると見ているね。例の松井秀喜(51)による“約束を果たすべき瞬間”ってのが。

 それはまた大胆な説ですね。高橋由伸(50)の再登板などを間に挟まず、ダイレクトにゴジラが来ます?

 ミスターの死去から、こっちの、彼のマスコミへの露出の仕方は、ちょっと尋常じゃない。長年取材してきた我々なら、それは肌感覚で分かるでしょう?

 過去の経緯からしても、由伸さんに再度託すとするなら、それなりの体制を整えたうえでないと面目も立たない。今回の辞任でフロント入りすら固辞した桑田さんも、松井までの“つなぎ候補”だったんですけどね。

 そうそう。だとしたら長期政権を確約したうえでの松井監督のほうがしっくり来る。築地の新球場にしたって、現状は28年から始まる建設工事すら、あくまでも予定。材料費の高騰などで多くの大型プロジェクトがストップしている中、築地だけはすんなりってわけにはいかないだろうし。

 

――一方、捕手の山瀬慎之助(24)が契約更改を保留後に、自身のSNSで不満を表明したことが物議を醸したりもしています。

 あれに関しては、「何言ってんだ」よりは、「よく言った」と肯定的な受け止めをしている関係者のほうが多い気はしますよ。選手は個人事業主。こんなご時世だからこそ、可視化しちゃったほうが手っ取り早いという場合もありますしね。それが正当な権利の主張なら、なおさら。

 彼のような捕手の場合は特に、上がダブついていると出場機会が減るだけでなく、FA権の取得が大幅に遅れるという実害も出る。制度的な不備に対して一石を投じたという意味においても、彼の行動には値打ちがあると、私は思うよ。

 さっきの失敗からの学びじゃないけど、原監督のときには、当時の大塚淳弘副代表が、自ら「ウチは飼い殺しをしない」と明言してもいたのにね。

 本人の要求通り、彼が現役ドラフトに出ることになれば、それこそ引く手あまた。松本の人的補償を受けられる日ハムも放ってはおかないでしょう。そもそも甲斐拓也(33)を獲ってなきゃ、こんなことにはなっていないわけだけど……。