ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長が、1月1日付で関連会社4社の代表取締役会長に就任したことが、同月10日に明らかになった。
ジュリー氏が新たに会長に就任したのは、著作権などを管理する「株式会社ジャニーズ出版」、コンサート運営会社「株式会社ヤング・コミュニケーション」、レコード会社及び映画会社「株式会社ジェイ・ストーム」、グッズの制作・販売などを行う「株式会社エム・シィオー」の4社。いずれも、これまではジュリー氏が代表取締役社長を務めていた。
「ジャニーズ事務所、そしてジュリー氏を巡っては、昨年末に金銭問題が大きく報じられてしまいました」(ワイドショー関係者)
2022年12月27日、ジャニーズ事務所とグループ会社2社が、所属タレントに渡していた「お年玉」を経費として計上し、所得税の源泉徴収を行っていなかったとして、東京国税庁による税務調査で、約4000万円の追徴課税をされていたことが報じられた。お年玉は毎年年始に渡されており、2022年までの5年間で総額約9000万円に上ったという。
これとは別に、ジャニーズ事務所とグループ会社3社が2021年までの5年間に約65億円の申告漏れを同国税局から指摘されたことも明らかになった。その中には、国がコロナ禍で中止になったコンサートの補填をする「コンテンツグローバル需要創出促進事業費補助金」に関するものもあった。
■国税庁はジャニーズ事務所に忖度せず
芸能プロ関係者が話す。
「ジャニーズ事務所は、お年玉も申告漏れもすでにしっかりと納税を済ませていると説明していますが、お年玉の件は朝日新聞が、申告漏れの件は読売新聞という大手一般紙が報じたわけですから、かなり大きなニュースになってしまいました。
実は今の国税庁の上層部が“イケイケ”でジャニーズ事務所のような影響力の大きい芸能事務所にもガンガンいくという方針のようなんです。そのため、お年玉や申告漏れの問題にもしっかりと対応し、一般紙も取り扱ったんでしょう」
ジャニーズ事務所の監査役は1月11日発売の『週刊文春』の直撃取材に対し、交際費は外部に払うものだが、タレントは個人事業主だから交際費扱いで問題ないと回答。しかし、国税は贈与を認めようとせず、タレントを全部調査すると通達しているとコメントしている。
「国税庁の強気な姿勢がうかがえますよね。ただ、国税庁だけではありません。公正取引委員会もジャニーズ事務所をはじめ、大手芸能事務所を厳しく見ていくという方針だと聞こえてきています」(前同)