■竹内文書との共通点も多い『オアスペ』とは?

 創造主ジェホヴィは宇宙や地球、生命を創造し、やがて人類が誕生した。創造主は人類を霊的に進化させるため、大天使セザンテスを地球に遣わし、太平洋上にあった“パン大陸”を中心に地球を5つの地域に分けた。その5つの地域の首長がそれぞれの土地の人々の霊的な進化を助け、セザンテスは、その様子を“神の船”に乗って見て回った。

 そして、オアスペによると、パン大陸は後に太平洋に沈むんですが、その名残として海上に残ったのが今の日本列島だそう。かつてパン大陸に住んでいた人々の文明と精神は、我々日本人の祖先に受け継がれたとも記されています。

 前述の竹内文書との類似点がありますよね。5つの人類、日本が特別な土地、そして、天空浮船=神の船。

 加えて、オアスペが出版されたのが1882年なのに対し、竹内文書が歴史の表舞台に出てきたのは1900年初頭です。時期も近く、どこかシンクロめいたものを感じてしまいます。

 そもそも、日本についてよく知らない、アメリカ人のニューブローさんが日本を特別な地として書いたこと自体が不思議ですよね。

 オアスペに出てくる「霊的な進化」という言葉は、少しイメージしづらいかもしれませんが、私はこれは、動物的な感性といいますか、「目に見えない力をきちんと信じて生きていく」ことではないかと思っています。

「ものを大切にしなさい」とか、「きれいに掃除する」「嘘をつかない」といった各家庭でのしつけや、神様が見ているといった心構えも、“霊的なもの”に含まれます。自然や身の回りのあらゆるものに神様を見出す、八百万の神々なんて、まさに霊的な教えですよね。