■記念Suicaの約6割が2026年3月に利用できなくなる

 一方で、交通系ICカードでも“終わりが近いアイテム”があります。東京駅の開業100周年に合わせて2014年に登場し、400万枚以上が売れた記念Suica(スイカ)について、JR東日本が「失効」に注意するよう呼びかけています。

 記念Suicaは、丸の内駅舎のドーム正面図を天井の八角形で囲んだデザインを採用。2014年12月に東京駅で限定1万5000枚の予定で販売されましたが、希望者が殺到したため、結果的に2016年3月までに計427万枚が販売されています。

 Suicaは鉄道・バスの乗車や買い物で10年間利用しないと失効。窓口でチャージ残高とデポジット(500円)は返金されますが、カードは回収されてしまいます。

 記念Suicaをコレクターズアイテムとして使わず大切に保管されている人も通常のSuicaと同様に、10年間一度も使わないと2026年3月31日に利用できなくなります。JR東日本によると、今年3月末時点で、販売枚数の約6割にあたる約250万枚が未使用のままだといいますから、お手元にある人は一度利用履歴をつけておくと安心でしょう。