日々、若者文化やトレンド事象を研究するトレンド現象ウォッチャーの戸田蒼氏が本サイトで現代のトレンドを徹底解説。年末年始の時期に、戸田氏が注目するのは地域ごとに異なる寿司ネタの特徴だ――。

 寿司ネタに地域差があるというのは、多くの日本人にとって興味深い現象ではないでしょうか。人気の寿司ネタからも、それぞれの地域の特色や食文化が表れているようです。

 マルハニチロが行った『回転寿司の消費者実態調査2025』によると、全国的に最もよく食べられているネタは14年連続で『サーモン』でした。その理由は「お手頃価格でおいしいから」「味に癖がなくて食べ飽きないから」だといいます。サーモンは「最初に食べるネタ」「シメに食べるネタ」の両方で1位になるほどの人気ぶりで、まさに国民的なネタと言えるでしょう。

 このサーモンを最もよく食べている地域はどこかというと、2024年10月~25年9月の間に行われたスシローの都道府県別売上皿数データによると、北海道が1位、次いで佐賀県、長崎県と続きます。

 しかし、『サーモンアボカド』となると順位に変化が。最も売上皿数が多い店舗は新宿西口店、次いで新宿東口店、3位に新宿三丁目店がランクインします。その理由としては東京の国際都市としての顔が影響していると考えられます。カリフォルニアロールのようにサーモンやアボカド、チーズを組み合わせた寿司は訪日外国人観光客にとって馴染み深い食べ物で、日本に来ても安心して食べられるメニューの1つ。つまり、インバウンド客が多く訪れる新宿でのサーモンアボカドの売上皿数ランキング1位は、世界からの訪問者を歓迎する都市としての多様性を示していると見ることもできます。