相撲界の頂点を極めた貴乃花と、人気格闘漫画『刃牙』シリーズで“最強”を描き続ける漫画家・板垣恵介氏。大の相撲ファンでもある板垣氏と、歴代最強の力士から、今だから語れる壮絶な角界裏話まで、タブーなしの真剣対談を敢行!
板垣恵介氏(以下、板垣):自分は相撲を柏鵬時代からリアルタイムで見てきたんですけど、そこから現在まで60年以上。「最強の力士」は誰かという納得する答えが出せていないんです。
朝青龍と白鵬の一番のときの土俵上での吊り合い。俺は見ていてすごく興奮したんだけど、有識者にそれを話しても「そうですかね」という顔をされて、全然、納得した感じがない。じゃあ、誰だと思うんだと聞くと、「貴乃花だ」と。「成績が“キレイ”なんだ。だから最強なんだ」、と。
貴乃花:ありがとうございます。相撲って他の競技とは比べものにならないくらい骨身にしみてキツいんです。だから皆、“やっちゃう”んです。1950年代の栃若時代ってあるでしょ、あれもですよ。
板垣:あの時代から!? 若乃花(第45代横綱)の呼び戻しとかは……。
貴乃花:中には力の差があって技が決まることもあるでしょうけど、相手も格下であろうがプロですから。相撲は無差別級の真剣勝負。だから、基本的に話が決まってないと、プロレス技みたいな大技はそうそう、かからないんですよ。
たまたま私は、親父(元大関・貴ノ花=花田満)の躾のおかげもあって、こうしていられるんですけど、子供たちには真実、真髄を日本の伝統としてつなげていくべきだと、最近つくづく思いますね。