■生田斗真を輝かせる上白石萌歌

 人をイライラさせる変人キャラといえば、19年放送『俺の話は長い』(日本テレビ系)で、現実逃避のための言い訳と屁理屈の天才のニート役に、生田が見事にハマっていた。また、昨年放送のNHK大河ドラマ『べらぼう』でも、生田は小憎たらしい一橋治済を怪演して注目を集めたが、本作も話題になりそうだ。

 一方の上白石は、実はクセ強イケメンと絡む作品が多い。23年放送『パリピ孔明』(フジテレビ系)で現代に転生した諸葛孔明役の向井理(43)。25年放送『イグナイト -法の無法者-』(TBS系)で手段を選ばぬ勝利至上主義の弁護士役の仲村トオル(60)と、暴走気味の熱血漢役の間宮祥太朗(32)と、どのキャラもクセが強かった。

 さらに、23年放送『警視庁アウトサイダー』(テレビ朝日系)で共演した西島秀俊(54)も、見た目は極道みたいなのに血が苦手な独特な刑事。そんなクセ強キャラを見事に受け止め、引き立たせていた上白石。本作でも、《上白石萌歌の受け止めリアクションは表情や動きが完璧で目が離せなかった》と好評だ。

 内容を見ると、お仕事、恋愛、動物と、現段階ではとっ散らかりそうな気配もあり、視聴者からも《テーマには惹かれるけれど、いろいろな要素が入りすぎてごちゃごちゃしてるかも》などの指摘が出ている本作。とはいえ、上白石のしっかりした受けがあれば、なんとかドラマとしてまとまっていくだろう。

 初回は生田の怪演ばかりが目立っていたが、ドラマを支えているのは間違いなく上白石だ。次回は司(生田)の身に緊急事態が発生し、一葉(上白石)の活躍が見られそうだ。さらに、先輩編集者やアリア(カフカ)にも一葉が振り回される、上白石の受けの演技に期待したい。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。