■文春側弁護士とジャニーズ側弁護士が語った「セクハラ裁判」

 当時の裁判を担当した文春側代理人の喜田村洋一弁護士、ジャニーズ側代理人の矢田次男弁護士と小川恵司弁護士が、2004年6月の『サイゾー』(株式会社サイゾー)で、その裏側を赤裸々に語っている。

 ジャニーズ側の矢田弁護士は「我々は、事実認定としては一審が正しかったと今でも思っている」と話した。

 一方、文春側の喜田村弁護士は「ジャニーさんはセクハラの事実がなかったということを、はっきり説明できていない。ジャニーさんに恩義がある少年たちが、10人以上も口を揃えてなぜそんな『嘘』をつくのかと、何度も何度も質問したが、ジャニーさんは極めて回避的でまともに答えていない」と断じている。

 ジャニー氏が少年らの証言を否定しなかったことについて、小川弁護士は「ジャニーさんは『どうしてこの子たちはこんなふうになっちゃったんだろう』と彼らをかわいそうに思い、少年たちにこんな証言をさせている大人たちが許せない気持ちになった」とした。

「嘘の証言をしたということを、僕は明確には言い難いです」と言った意味は「セクハラ行為を受けたという証言は誤りだけれど、大人からのそのように言わされているだけで、少年たち自身は嘘つきではないという意味。彼らをかばっているんです」と続けている。

■ジャニーズ側弁護士が19年前に断言していたこと

 ジャニー氏が自宅を「合宿所」にして少年たちを泊まらせていたことも問題視されたが、実際に合宿所を見たことがある小川弁護士は「四六時中、いろんな人が出入りしている。セクハラするような雰囲気はない」とコメント。

 ファンの間でもジャニー氏の行ないについて噂されていたが、矢田弁護士は「ジャニーさんは誰に対しても尽くすタイプで、子どもたちをとてもかわいがっている。(中略)時には『いい子だね』と子どもたちの顔をなでたり、感動して抱き締めることもあったかもしれない」と説明。

 さらに矢田弁護士は「もちろん同性愛は悪いことではないが」と前置したうえで「ジャニーさんは同性愛者ではないですよ。本人もそう言っているし、周りの人間に聞いたけど、そういう話はない」と、はっきり断言していた。

「今後もジャニーズ事務所と『週刊文春』の主張は平行線をたどっていくことになることが予想されます。ただ、19年前に双方の弁護士同士が裁判、そしてジャニー氏のことをここまで語っていたわけで、この辺りのこともあらためて検証されてもいいのかもしれませんね」(前出の夕刊紙デスク)

『週刊文春』は今後も追及の続けるというが、果たして今後の展開は――!?