■日本球界でクロマティが活躍できた理由
ここ数年の“大当たり”外国人と言えば、ソフトバンク・モイネロ(30)と日本ハム・レイエス(30)が投打の双璧だろう。
そのレイエスには、パの覇権を争うソフトバンクの王貞治会長も「本塁打はもちろん、逆方向に軽打できるのが厄介」と大絶賛。
一方、自軍ソフトバンクに、U-18キューバ代表で主将も務めた若き逸材のジョナサン・モレノ(18)を育成選手として新たに引き入れ、“第2のモイネロ”育成にも余念がない。
「モイネロでの成功例が、メジャー4球団が正式参戦したという争奪戦で、モレノ獲得に有利に働いたことは間違いない。ソフトバンクとキューバ勢の“蜜月”は今後も続くでしょう」(スポーツジャーナリスト)
対してレイエスの場合、クロマティといった過去の“優良外国人”らと同じく、「郷に入っては郷に従え」の精神で日本野球に順応し開花。
来日時点で通算100発超えと実績十分のレイエスは、2軍落ちにも腐らなかったことが奏功した。
クロマティと同時代に巨人で活躍した角盈男氏も、こう続ける。
「成功する外国人は総じて、食事から夜遊びまで、日本文化に早く慣れようと意欲的。ことクロマティは“バンザイ”に象徴されるパフォーマンスがファンから絶大に支持されたのも、好循環につながったよね」
なお、当のクロマティもMLBジャイアンツ入りの噂もあった注目株ではあったが、選手としての“格”では、レッドソックスやドジャースでのプレーを経て巨人に入団し、1983年と84年に巨人でプレーしたレジー・スミスのほうが上。巨人史上最高の助っ人との呼び声も高いクロマティの“覚醒”には、「格上だったレジーの影響も大きかった」と、角氏は言う。
「両打ちのレジーは、いわゆる“教え魔”でね。彼がよかれと思ってするアドバイスに、クロマティは“ノーサンキュー”と辟易していた。彼の本格ブレイクには、退団したレジーから解き放たれた、というのもあったと思うよ」(前同)
過去にはチームを何度も崖っぷちから救ってきた優良助っ人外国人選手たち。今季のプロ野球界で救世主が現れるのはどの球団だ。
【中編】プロ野球史上最多退場回数を記録した猛者も…シーズン開幕目前「プロ野球助っ人外国人」好記録、珍記録列伝では、クロマティと同じ時代を巨人で過ごした角氏が最強と認める外国人助っ人について語るほか、日本プロ野球史上最多となる退場回数を記録した助っ人外国人選手について詳報する。