■錦織・吉沢亮も「ウラメシカッタ」
サワ(円井)と同時に錦織(吉沢)の苦悩も描かれた第17週だった。ヘブン(トミー)もトキ(高石)も、サワもなみ(さとうほなみ/36)も、出てくる人はみんな、時代の変革期に居場所を失った人たちだったが、大盤石の錦織も同じだったのが明らかになった。学歴詐称と無免許という秘密を抱え、錦織もこの世がうらめしかったのだ。
終盤でようやく明らかになった錦織の人間像。最初にトキが東京で錦織に会ったのが第4週の第17話で、10月21日放送。約3か月かけてこれを回収するとは、なんとも『ばけばけ』らしいタイム感だ。来週、再来週の松江編で、錦織とサワの問題がどう落ち着くのかも、後半のヤマ場になりそうだ。
錦織の過去、サワの苦しい恋心に加え、サワに拒絶されたトキの悲しみなど、けっこう重めな内容が続いたのに、その間に差し込まれる軽妙な笑いや、トキのかわいさが救いになっていた。高石の力量には、つくづく驚かされる。残り少ない松江編で、恨めしいこの世が、どんな素晴らしい世界になるのか注目したい。(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。