黄色を主体にした派手な外観。店内で鳴り響く独特の音楽――。

 平成の時代に若者の“たまり場”として知られたのはディスカウントストアの『ドン・キホーテ』だ。

 そんな『ドン・キホーテ』で若者離れが進んでいるという。

「1月28日に日本経済新聞が報じたところによると、『ドン・キホーテ』で使える電子マネーアプリ『majica』の会員は約1800万人。そのうち、30~40代が39.6%で最多。50~60代が25.6%を占めました。一方、10~20代は27.4%にとどまったのです」(全国紙経済部記者)

『ドン・キホーテ』を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスが2019年6月末に公表した『majica』 の会員数は816万人。当時の利用者は20代が全体の25.5%と世代別では最も多かった。この6年間で『majica』の会員数は1000万人近く増えたものの、“若者のドンキ離れ”は進んだとも言えるだろう。

 この変化を専門家はどう見るのか。チェーンストア研究家の谷頭和希氏が語る。

「『ドン・キホーテ』は1989年の創業当初、若者向けディスカウントストアとして成長してきました。しかし、2008年に『MEGAドン・キホーテ』を立ち上げたことで、食品や日用品の販売もする総合スーパーへと舵を切ったのです」

 現に『MEGAドン・キホーテ』の出店が始まった2008年の株式会社『ドン・キホーテ』(現・パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)のIR資料を見てみると売上高は4049億円、店舗数は国内外で223店舗だ。対して、2025年のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの売上高は2兆2467億円で店舗数は国内外で779店舗。企業として大きく成長しているのは明らかだ。小売業界の売上高ランキングでもセブン&アイHDやイオン、ファーストリテイリングに次ぐ4位にランクインしている。若者客に限定しない経営方針を打ち出したことで、小売業界での存在感を一気に高めたということか。

「若者離れと言われがちですが、『ドン・キホーテ』が若者客と距離を取り始めたという見方もできるのです」(前同)