■「円高が続いたらうれしいこと」、今では高級品になったものが「安く買えるようになりそう」
続いて多かったのは、「海外旅行に行きやすい」(14.0%)。円安で海外旅行を控える人が多いため、円高によってレジャーでのメリットを挙げる声も目立った。
現在の海外旅行費用は、10~15年前と比較して約1.5倍から3倍まで上昇している。たとえば、1人あたり5日間程度の平均予算として、日本人に人気のハワイはかつて10万円台で可能だったが、現在では25~30万円台が相場。
近場の韓国も10万円を超えることがあり、気軽な週末旅行の感覚では行けなくなっている。アメリカではラーメン一杯が4000円を超えるなど、現地での高価格化も旅行費増大の要因となっている。
「海外旅行でお得に買い物ができる」(57歳/女性/会社員)
「お土産や現地での食事代、オプションなど、お金を気にせず楽しめる」(58歳/女性/自営業)
「アメリカに行ったときに現地での宿泊費や食費が安くなる」(57歳/男性)
「ドルに換金するときに得をする」(55歳/男性/会社員)
「株価が下がって物価上昇が少し落ち着く」(64歳/男性/会社員)
「現在の物価高の抑制効果」(63歳/男性/会社員)
一方、少数派の意見には「外国酒が買いやすくなる」(5.0%)という声も。
2020年代に入り、輸入ワインを中心に継続的な値上げが続いている。サントリーは2025年4月1日の出荷分から輸入酒のワインとウイスキーの268品目を対象に5~45%値上げ。「ザ・マッカラン12年」700ミリリットルが1万2500円からさらに1000円値上げされるなど、特にウイスキーの値上げは顕著で、ひと昔前は数千円だったボトルが高級品へと変貌している。
「ワインが好きなので安く買えるようになりそう」(43歳/女性/主婦)
「洋酒が好きなので恩恵にあやかりたい」(69歳/男性/会社員)
「輸入品が安く購入できる」(67歳/男性)
他には「高級ブランドが買いやすくなる」(3.0%)、「海外株の購入」(2.0%)を挙げる人もいた。
バッグや靴、服、コスメなど海外の高級ブランド品は、コロナ禍前の2019年頃と比べて約1.5~2倍近くまで値上がりした。たとえばシャネルのクラシック ハンドバッグ(中サイズ)は約180~190万円まで跳ね上がり、手が届きにくいものになっている。
「ブランド物も生活必需品も安くなる」(55歳/女性/主婦)
海外株もコロナ禍直前と比べて劇的に上昇。特にAI革命を牽引する米国のハイテク株の上昇が顕著で、半導体メーカーのエヌビディア (NVDA) は1株あたり1000ドルを超える水準まで達している。
「生前贈与でドル積み立てしていると戻り金が多くなりそう」(48歳/女性/自由業)
円高へのシフトは家計にゆとりをもたらす大きなチャンス。輸入食品が再び手頃になり、海外旅行が身近なものへと戻る日が来ることを願うばかりだ。
