■前週には“母の怒り”が話題に――池脇千鶴の名演技
9日放送の『ばけばけ』でのフミ(池脇)の表情に視聴者からは、
《彼の言動の理由、着目すべきは「なぜ熊本へ行こうとするのか」ではなく「なぜ松江を離れようとするのか」のほうだと、おフミさんも勘づいたのだろう》
《顔を隠して買い物に出かけるおトキ、それを不安そうに見送るおフミさん…やっぱりラシャメンの誤解は解けないまま、燻ってるんだよね? おフミさんもそれに気づいてるんだと思う》
といった今後の展開に言及する声。そして、
《フミさん、すごかったな…構図といい照明といい演技といい…何も言ってないのに、ただ買い物に行くのにショールが必要なトキを見て、きっとフミさんは松江にはもういられないことを悟り、決意したんだろう》
《ヘブンさんの真意を察したおフミママさん。静かな演技で表現する池脇千鶴のすばらしさよー》
《おフミさんは全てを察した… (池脇千鶴は佇まいで魅せる…)》
といった、表情や佇まいだけでそれを表現した池脇の演技力を絶賛する声が多く寄せられている。
「母・フミはいつも、夫・司之介(岡部)やトキ(高石)相手に漫才のようなやり取りを繰り広げている姿もそうですが、“お茶目で優しいお母さん”という感じのキャラクターですよね。ですが、それだけでは終わらず、いざというときには娘を案じ、場合によっては毅然と立ち向かう強さもある。最近では2月3日放送回で見せた姿も、普段とのギャップが話題になりました」(テレビ誌編集者)
2月3日放送回では、前述の“ラシャメン騒動”の山場が描かれた。フミとトキが肩身の狭い思いをしながら街中での買い物中、何者か石を投げつけられ、トキは額から血を流してしまう。フミは、突然の出来事にパニック状態になるトキを優しく抱きしめた上で、「誰です? 誰なんですか!」と、激怒。帰宅後にはトキに包帯を巻いてあげて、「はい、終わりだよ」と優しい声を――という、母親の強さと優しさを見せる場面があった。
トキのケガは同月4日放送回で治ったが、その際もフミが「痛くない?」と、トキの傷があった場所に触れ、「あっ、痛くない全然。というか触らんでよ」(トキ)、「あ、ごめんごめん」(フミ)、そして親子でアハハと笑う――という、実にリアルな日常のやり取りが描かれ、これも話題となった。
「『ばけばけ』には、“何気ない日常”をセリフやちょっとした仕草で表現するのが抜群に上手い俳優が揃っていますよね。どこまでが台本なのかわからない、絶妙なアドリブの巧さも人気の理由の1つ。松野家のシーンではアドリブが多いことが公式に明らかになっていますから、トキの傷痕に触るシーンもアドリブだったのかもですね」(前同)
『ばけばけ』制作統括の橋爪國臣氏は昨年11月公開のインタビューで、松野家のシーンではアドリブが多く、それを池脇がきっちりつなぎ止めていると説明。《コミカルなシーンでも池脇さんがどっしりと構えて、リアルに引き戻してくれる。だからこそ他のみんながのびのびと芝居ができるのだと思います》と語っている。
2月6日公開のインタビューでは池脇が、松野家のメンバーが全員アクティブさがあると絶賛。自分たちは本番前のリハーサルで好きに試して、違うと思ったらやめることから、《受け止めてくれるスタッフさんがいるからこそ、成り立っています》と、俳優だけでなくスタッフも気遣うコメントも。
第20週(2月16日~20日)から、物語が熊本編に突入すると予告されている『ばけばけ』。場所が変わっても、池脇の台本とアドリブが見事に調和した絶妙な演技が、作品の骨子を支えるのだろう。