立ち食いそばチェーンの『名代 富士そば』の新メニューが話題を集めている。

 かつ丼に、“飲むアイス”をかける――その名も『クーリッシュホイップかつ丼』(税込み770円)。

 一見、悪ふざけにも思える組み合わせだが、実はこの一杯、富士そばが長年培ってきた“攻めのメニュー開発”の集大成とも言える存在なのだ。

『名代 富士そば』を運営するダイタン商事の広報担当者は、今回の誕生の背景についてこう明かす。

「2024年の夏に『クーリッシュ冷やしたぬきそば』を展開し、大きな反響をいただきました。今回は『クーリッシュ ホイップクリーム』の新発売に伴い、ロッテ様から再び『名代富士そば』とのコラボをお声かけいただきました」

 きっかけとなったのは、アイス研究家・シズリーナ荒井さんの「かつ丼の玉子の白身、どう見てもアイスじゃないですか?」という発想だったという。

 そんなひと言から企画は動き出した。

「『クーリッシュホイップクリーム』をトッピングするだけでなく、かつをとじる卵の中にも少量混ぜ込み、よりおいしくなることにこだわりました。味に深みを持たせることを意識しています」(前出の広報担当者)

 なぜ、これほどまでに挑戦的なメニューを出すのか。

「富士そばでは店長やエリアマネジャーによるメニュー企画を積極的に推奨し、現場ならではの発想を大切にしています。“わくわくする”“意外性がある”ことを楽しむ風土も特徴です。ただし、“食べておいしい”ことは外しません」(同)

 もっとも、名代富士そばの“攻めのメニュー”は今に始まったことではない。

 特に反響が大きかったのが『肉骨茶(バクテー)そば』だ。

「シンガポール駐在の担当が現地の肉骨茶スープからヒントを得て企画提案し、パンチの効いた味をそばのスープとして開発しました。店舗限定で好評だったため、全店展開となりました」(前同)

 トマトを丸ごと使った『丸ごとトマトそば』も、その代表例だ。

「トマトのリコピンと、そばに含まれるルチンを一緒に摂ると体に良いという考えから、トマトを使ったメニューを企画強化した結果生まれました」(同)

 店舗発のアイデアも少なくない。

「2024年8月から一部店舗限定で展開した『冷やしポテトサラそば』は、現場のマネージャーの発想から試作と試食を重ねて商品化されました。SNSでは『攻めたメニュー』と話題になりました」(同)