■赤楚と“同期”の戦隊出身の結木
そして、結木が注目されたもう1つの理由は、彼が2018年2月~2019年2月に放送していた『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(テレビ朝日系)で、“朝加圭一郎/パトレン1号”というキャラクターを演じていた「特撮俳優」であることだ。
ちなみに、『教場0』でも活躍中の赤楚も『仮面ライダービルド』(テレビ朝日系)で知名度を上げた仮面ライダー俳優として有名だが、『ビルド』は『ルパパト』と同時期の2017年9月~2018年8月に放送していた。
『ルパパト』はタイトル通り怪盗と警察、2組の戦隊の「VS」を描いた歴代戦隊でも異色の作品。
両サイドの“正義”を描き切った本作は、三谷幸喜氏(61)が当時『朝日新聞』のコラムで最終回を「拍手喝采」と絶賛したり、放送文化の向上に貢献した番組や個人・団体を表彰する「ギャラクシー賞」(放送批評懇談会)テレビ部門を受賞したりと、特にシナリオ面で非常に評価が高い。
そんな『ルパパト』で結木が演じていた“朝加圭一郎”は、発表当初こそ結木の昭和ふうイケメンな濃いルックスも相まって、“銭形警部みたいなむさ苦しい熱血刑事”というイメージを視聴者に抱かれていた。
だが、いざ放送されると“熱血漢でありながら気配り上手で人格者”という正統派で理想のリーダー像が人気を博したのだ。力強い声での「国際警察の権限において、実力を行使する!」という決め台詞も、多くのファンの心を奪った。
それだけでなく、“同僚が弱みだと感じてひた隠しにしていた『ぬいぐるみ好き』という趣味を知っていたが、圭一郎はそれが弱みとはまったく認識していなかった”など、他キャラにスポットを当てた回でも間接的に圭一郎の評価が上がるエピソードも多く、気付けば歴代屈指の人気レッドに成長。