■岡本&村上に匹敵するNPBの主砲候補

 唯一、議論の余地があるとすれば、大谷翔平(31/ドジャース)の打順か。

 侍ジャパンの一員として、2017年の第4回大会に出場した元日本ハム&オリックスの増井浩俊氏は言う。

「異論はあると思いますが、翔平にはできるだけ走者を置いて打席を回したい。その意味でも、僕自身が“最も抑えるのが難しい”と感じた元同僚の近藤健介(32/ソフトバンク)。僕なら彼を1番に置きますね」

 実際、前回大会でも抜群の存在感を発揮した近藤。各国のキープレーヤーを紹介するMLB公式サイトでも、「パワー以外のあらゆる面で大谷に匹敵」と名前を挙げられるなど、ライバルにとっても“要注意人物”だ。1学年違いで日ハム時代の元同僚の大谷とは“阿吽の呼吸”も期待できる。

「ただ、そうなると健介や吉田正尚(32/レッドソックス)のどちらかを右翼にせざるをえなくなる。彼らのコンディションが万全ならなんら問題はないですが、ちょっと外からは判断が難しいところです」(前同)

 2人とも本来のポジションは左翼。そのため、増井氏は仮に吉田が左翼ならば、右翼に近藤、そして中堅に鈴木誠也(31/カブス)という外野の布陣を予想。実際、メジャー組が実戦投入された3月2日の対オリックスとの強化試合では、このポジションで近藤がエラーするなど、不安も残った。

 また、大リーグ経験者の藪恵壹氏からは、阪神OBとして主軸に、こんな案も。

「大多数は岡本和真(29/ブルージェイズ)&村上宗隆(26/ホワイトソックス)の名を挙げるだろうが、私はやはり佐藤輝明(26/阪神)を推したい。今の彼は村上とも遜色ない打力&彼以上の守備力です」

 全勝での1位通過に向け、まずは大谷の“豪快ドームラン”で弾みをつけたい。

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福島良一(ふくしま・よしかず)
スポーツジャーナリスト、メジャーリーグアナリスト。千葉県出身。学習院高等科、中央大学商学部卒業。大学在学中から主としてメジャーリーグの評論・取材を行っている。主な著書に『日本人メジャーリーガー成功の法則 田中将大の挑戦』(双葉社)『もっと知りたい!大谷翔平 SHO-TIME観戦ガイド』(小学館)など。

増井浩俊(ますい・ひろとし)
1984年6月26日生まれ。静岡県出身。静岡高校、駒沢大学、東芝を経て、ドラフト5位で2010年に北海道日本ハムに入団。12年に最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得するなどリリーフ陣をけん引し、16年には先発も務めて2桁勝利を挙げるなど、リーグ優勝と日本一に貢献した。オリックスでも活躍し、パ・リーグ史上初の通算150セーブ・150ホールドを達成。両チームで13年間プレーし、通算163セーブ、158ホールドを記録。16年にはプレミア12、17年にはWBCにも出場した。

藪恵壹(やぶ・けいいち)
三重県南牟婁郡御浜町出身の元プロ野球選手(投手)・コーチ、解説者・評論家・YouTuber。NPBでは1994年から2004年に阪神タイガース、2010年に東北楽天ゴールデンイーグルスでプレーし、阪神時代の1994年にはセントラル・リーグの新人王を獲得、2003年にはチームのセ・リーグ優勝に貢献した。NPBにおける通算成績は279登板、84勝106敗、防御率3.58。またMLBではオークランド・アスレチックスとサンフランシスコ・ジャイアンツでプレーし、実働2年間で100試合に登板した。