V逸が続く土俵際の「球界の盟主」巨人で熾烈なスタメン争いが勃発している。岡本和真(29)が抜けて再編成必至のチーム状況を、キャンプで密着取材した有識者とともに徹底検証する。

 打撃陣では、岡本の穴を埋めるような“不動の4番”は見当たらない。

 原辰徳監督時代の巨人でヘッドコーチを務めた伊原春樹氏は、阿部慎之助監督(46)と、こんな会話を交わしたという。

「キャンプのとき、阿部監督、臨時打撃コーチの李承燁(49)と話したけど、2人の現役時代は他にもラミレス、ガッツ(小笠原道大)、高橋由伸がいて、誰が4番でもおかしくなかった。“その時代を思うと、今は苦しいね”なんて話になり、監督も“そうですよね”と苦笑してたよ」

 そんな中、4番候補と期待されるのが、新外国人のダルベック(30)だ。

「メジャー通算47発の長打力は折り紙付き。ただ、一塁と三塁が守れるという触れ込みでしたが、三塁守備は相当怪しい。一塁固定になるはず」(巨人担当記者)

 内野の編成は、オープン戦で試しながらだろう。

 巨人のバッテリーコーチの経験もある野球解説者の秦真司氏は、ダルベックをこう評する。

「オープン戦のダルベックは、内角を右におっつけていたので、日本の投手の変化球に対応できるタイプかもしれません。ただ、坂本勇人(37)を外してまで三塁で使うべきか……。むしろ、リチャード(26)の代わりに一塁がいい」

 阿部監督が4番候補として名を挙げたリチャードだが、秦氏の評価はからい。

「練習では打つことができても、実戦では相手との駆け引きができない、応用ができないんです。指導方法を変えないと、これ以上、成長できないでしょう」

 伊原氏も同様の意見だ。「リチャードは2割程度の打者。ダルベックは一塁、三塁は坂本でいい。坂本は相当走り込んだようで、キャンプでの体のキレがよかった。まだまだ大丈夫!」

 オープン戦では坂本がDHに回る局面もあった。

「坂本はフィールドに入れたほうがいいです。ゲームを落ち着かせる“核”になれる選手ですから」(秦氏)

 昨年、本塁打、打点がチームでトップだったキャベッジ(28)も4番候補だ。

「キャベッジは、インコースが打てるようになったかが鍵ですね」(前同)

 長打は魅力だが、弱点も露呈している。

「三振数は昨季リーグ2位。内角を攻められて、外角の変化球で空振り……がパターンです」(巨人担当記者)