■阿部監督が求めているのは出塁率の高い1、2番コンビ
このように、ダルベック、キャベッジ、リチャードと、当たれば大きいパワー系打者をそろえることが阿部監督の理想なのだろうか。
「いや、むしろ阿部監督は1番、2番の出塁率を高めたいと思っている。阪神連覇の原動力となった近本光司(31)、中野拓夢(29)の1、2番コンビを“本当に理想的”と語っていましたから。上位で1点をもぎ取って、投手で守り勝つ……そんな野球を目指している」(スポーツ紙デスク)
そこで、監督肝いりで獲得したのが、松本剛(32)だ。
「阿部監督は丸佳浩(36)に代わる曲者的な1番打者が欲しかったそう。横浜の桑原将志(32)も市場に出ましたが“小技ができるタイプじゃない”と漏らしていましたから」(前同)
だが、巨人のバッテリーコーチの経験もある前出の秦真司氏は、松本の1番起用に疑問を呈する。
「センターはしっかり守れますが、規定打席に達して3割を打ったのは首位打者になった2022年だけ。足は速いので、併殺を減らすという意味で2番起用がいい」
これに対し、巨人でヘッドコーチを務めた前出の伊原春樹氏は違った見方をする。
「松本はチームの若返り方針で、昨シーズンは出番が減っただけ。常時出られる環境であれば、2割8分は打てる実力がある」
識者の意見も割れる先頭打者争いだが、ここに若武者が食い込む可能性も。
「キャベッジと丸は守備を考えると同時起用は難しい。
そうなると、ライトの中山礼都(23)か、佐々木俊輔(26)を1番で使うのがいいのでは。センターは松本と佐々木の併用も視野に入れてほしい」(秦氏)
佐々木は昨年、1番で37試合に先発出場した。
「外野を守る1番なら、若林楽人(27)も選択肢の一つ。外野にコンバートされた中山礼都も1番候補ですね」(伊原氏)
これら若手がオープン戦でどれだけ爪痕を残せるか。
「本当は、今年は育成の年にすべきとも思いますが、常勝が義務付けられた巨人に、その発想はない。どのポジションも相手投手や球場に合わせて、それぞれの特性が生きるように運用していくしかないでしょうね」(秦氏)